連載 Clinician Update
ホスピタリストが押さえておくべき20論文をセレクト
官澤 洋平
1
,
石丸 直人
1
1愛仁会明石医療センター 総合内科
pp.196-203
発行日 2022年9月20日
Published Date 2022/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901012
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1.A randomized, controlled trial of the pan-PPAR agonist lanifibranor in NASH. N Engl J Med 2021;385:1547-58. PMID:34670042
[研究デザイン]
第Ⅱb相二重盲検プラセボ対照RCT
[背景・目的]
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)のマネジメントは,いまだ満たされていない医療ニーズ(アンメットクリニカルニーズ)である。lanifibranorは,NASHの病因として重要な代謝,炎症,線維化の経路を調整する汎ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)作動薬である。組織診断された活動性が高いNASHにおける,プラセボと比較したlanifibranorの有効性(線維化を増悪せず疾患活動性を抑制する効果)および安全性を評価する。
[対象]
18歳以上で次の①,②を満たすNASH患者[①肝生検で脂肪変性・活動性・線維化(SAF)グレードが1以上,②試験登録前6か月以内の生検標本を中央で判定して確定診断](欧州13か国の30施設,2017年2月〜2019年7月)
[介入・方法]
24週間lanifibranorの1,200mg,800mgまたはプラセボを投与する1,200mg群,800mg群,プラセボ群にそれぞれ1:1:1に無作為に割り付けた(隠蔽化あり,患者-治療者盲検)。糖尿病の有無で層別化。
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