特集 脳梗塞
【コラム③】院内発症脳梗塞—治療開始遅延の現状と対策
原瀬 翔平
1
,
白石 淳
2
Shohei HARASE
1
,
Atsushi SHIRAISHI
2
1亀田総合病院 脳神経内科
2亀田総合病院 救命救急科
pp.332-336
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103901029
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脳梗塞全体の4〜17%は入院中に発症する院内発症脳梗塞である1)。以前から,院内発症脳梗塞は市中発症脳梗塞よりも症状が重篤であり,予後も不良であることが知られている1,2)。多くの施設で発症後すみやかな脳画像検査の施行が可能であり,さらに施設によっては経静脈的血栓溶解療法や血栓回収療法をすみやかに行える環境が整っているにもかかわらず,院内発症脳梗塞の治療開始は市中発症よりも遅い。この遅延に関連する背景は何であろうか。
本稿では,院内発症脳梗塞の概要と特徴を述べるとともに,改善策について検討する。
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