連載 Clinician Update
ホスピタリストが押さえておくべき20論文をセレクト
官澤 洋平
1
,
石丸 直人
1
1愛仁会明石医療センター 総合内科
pp.636-643
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900712
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1.Antithrombotic therapy after acute coronary syndrome or PCI in atrial fibrillation. N Engl J Med 2019;380:1509-24.PMID:30883055
[研究デザイン]
two-by-two factorial国際無作為化比較試験
[背景・目的]
急性冠症候群(ACS)の既往または経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を施行された心房細動(AF)における適切な抗血栓治療レジメンは定まっていない。最近ACSを発症またはPCIを施行されたAF患者において,6か月のP2Y12阻害薬との併用における,アピキサバンとビタミンK拮抗薬(VKA),低用量アスピリンとプラセボを比較した効果,安全性を検証する。
[対象]
次の①〜④すべてを満たす患者:①18歳以上,②心房細動(現存,既往,永久,発作性を含む)で長期抗凝固療法が計画されている,③最近のACSまたはPCIの施行,④6か月以上のP2Y12阻害薬の治療を計画されている(33か国492施設,2015年9月〜2018年4月)
[介入・方法]
ACS発症またはPCIを施行後14日以内に,アピキサバン群とVKA群(INR 2〜3を目標にVKAを内服),アスピリン群とプラセボ群にそれぞれ1:1に無作為に割り付けた(隠蔽化あり,アピキサバンとVKAについて:盲検化なし,アスピリンとプラセボについて:患者-検者盲検)。治療の適応(ACSまたはPCIの施行)で層別化。
[プライマリアウトカム]
大出血または臨床的に重要な非大出血(as-treated解析)
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