連載 医療・看護の経営管理~政策の勘どころ・15
満足度調査は有用か?
吉村 伯太
pp.472
発行日 2006年6月10日
Published Date 2006/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100089
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読者の皆さんは患者満足度調査を行なった経験はあるだろうか。患者主体の医療が叫ばれるようになって,患者に対する満足度調査を行なう医療機関は増えている。しかし,一方で,満足度を科学的に測定するのは難しいという指摘もある。今回は,患者満足度調査から得るものはあるのだろうか,今日,実施する価値はあるだろうか,ということについて考えてみたい。
満足度調査が信頼できないという論者は,満足度というものは「期待」に大きく左右されるからだという。例えば,大学病院に期待するものと,地域の病院に期待するものは大きく異なるのであり,そういう背景を無視して,病院間の満足度を比較する意味がない,ということである。
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