維持透析患者の「満足度」を検証する
実態調査の結果 腹膜透析患者の満足度
平松 信
1
,
大脇 浩香
,
玉谷 和美
,
岡 雅子
,
三上 裕子
,
丸山 啓輔
1岡山済生会総合病院 腎臓病・糖尿病総合医療センター
キーワード:
個人的満足
,
自己管理
,
腎不全-慢性
,
不安
,
腹膜透析
,
インタビュー
,
患者の満足度
,
生きがい
,
患者心理
,
実態調査
Keyword:
Anxiety
,
Kidney Failure, Chronic
,
Interviews as Topic
,
Peritoneal Dialysis
,
Personal Satisfaction
,
Self Care
,
Patient Satisfaction
pp.1131-1136
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015340617
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腹膜透析(PD)患者の満足度について,外来患者70名に聞き取り調査を行った.療法選択の説明や選択したPD療法については,満足度は高かったが,バッグ交換,出口部ケア,入浴(シャワー),通院は,難しいあるいは面倒と感じている人がいた.健康状態はすべての人が普通以上であるとし,食事,日常生活,現在の気持ちについては,「まあ満足」としている人が多かった.PDについての不安は30%の人が感じていたが,89%が他の人にPD導入を薦めたいとしていた.血液透析療法については,43%がしたくないと答えていた.日常生活の満足度は,11%が不満感をもち,17%が生きがいをあまり感じていないと答えていたが,これらには透析以外の要素の関与が示唆された.総じてPDの満足度は高い結果であったが,透析導入前の十分な説明や教育が,透析患者の満足度向上に重要であると考えられた.
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