調査・研究
学生の評価による実習環境の一考察
加固 正子
1
,
近藤 好枝
1
,
神田 清子
1
,
寺田 眞廣
2
1群馬大学医療技術短期大学部看護学科
2千葉県立衛生短期大学
pp.544-548
発行日 1994年7月25日
Published Date 1994/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663900878
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はじめに
看護学生の学習効果を高めるために,実習は重要な学習の場である.初めての病棟実習終了後の感想文を読むと,「本当の患者さんに接して,背筋がピンとする思いがした」など,医療の現場に身を置くことによる緊張で,新たな責任感が育ってくることがわかる.一方,教師としては,そのような学生に適切な動機付けや学習効果をもたらすことができたのかどうか戸惑い,考えさせられることがしばしばある.
教育の効果は相互作用であり,学生は患者と教師にとどまらず,患者の家族,看護婦,医師をはじめ多くの人々と施設設備,あるいは言葉に表しにくい雰囲気などの影響を受けながら学んでいると推察することができる.しかし,これまでの学習効果測定方法の中に,学生のおかれる人的,物理的環境面からの影響を考察しているものは見あたらない.
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