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看護学実習評価の一考察
福田 春枝
1
,
新井 治子
1
,
出沢 たま
2
,
正田 美智子
1
1群馬大学医療技術短期大学部
2群馬大学医学部付属看護学校
pp.423-434
発行日 1979年7月25日
Published Date 1979/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663907348
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はじめに
看護実習の評価については,多方面より検討されているが,なお一定の結論は得られていない.これは,看護に対する考え方や評価方法に相違があり,評価にくい違いを生ずるためであろうと考える.看護の出発点として,まず看護の理念を明確にする必要がある.当校では,学んだ理論と技術を実際に応用し,個人に適した援助が実施できるように,ここ数年来,看護実習評価について検討を加えている.ここでは,その方法として,これまでにあげられた問題点と解決策についてふれてみたい.
すなわち,評価内容の客観性・妥当性について学生・指導者の両サイドから検討を加え,1)評価は3段階より5段階の方がより明確にできること,2)一貫性のある評価ポイントを看護行動の流れに沿って設定し,その各々につき具体的に評価を行うべきであること,3)評価表に評価値のみを記すのでなく,指導者の意見を書く欄を設けることは,教師と学生との人間的触れ合いのために必要であり,これにより学生の長所をとらえ,改善を要する点を直接指導できるので実習効果があることなどがわかった.
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