特別記事
「看ること」から始める授業づくり 看図アプローチとは何か
鹿内 信善
1
1福岡女学院大学人間関係学部
pp.774-779
発行日 2015年8月25日
Published Date 2015/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200298
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まず「看て」みましょう
初めに,この絵図を「看て」ください。この絵図から,いろいろな「お話」をつくることができます。絵図を「看て」,「朝日が出てきたので,それを見たキリンがビックリしているところだ」というお話をまとめてくれた人がいます。老人クラブで活動しているご高齢の方です。確かに「アサヒが出てきたらキリンはビックリする」でしょう。ビール好きの人が読んだら爆笑してしまうお話が絵図から生まれました注1。
このように,絵図を「看」ながら文章を組み立てていく方法を「看図作文」といいます。看図作文は,元々は中国の国語教育で盛んに行われていた作文指導法です。それに私が改良を加え,日本の教育にも導入できるようにしました。看図作文は「看図アプローチ」のルーツです。
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