連載 看図アプローチへの招待・5
看図アプローチでできるメタ認知指導
鹿内 信善
1
,
德永 基与子
2
,
石田 ゆき
3
1福岡女学院大学人間関係学部
2京都光華女子大学健康科学部
3日本医療大学保健医療学部
pp.378-385
発行日 2016年5月25日
Published Date 2016/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200503
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
世話の焼き方と餅の焼き方
気持ちが汲み取れないと,上手に世話ができない
「人の心を考えられない」「患者(役)の気持ちを汲み取れない」学生が増えてきている,という話を看護の先生方からよく聞きます。どんな様子なのか聞いてみると,次のような答えが返ってきます。「清拭の実技をさせると,拭き残しがいっぱいあるのに平気でいる」「ぬるいお湯で身体を拭くと寒気を感じて患者は不快だ。患者役の学生も寒そうな様子をしている。それでも平気でぬるいお湯を使って清拭をしてしまう」
このような学生に何をどう教えたらいいのか,という問題を抱えている先生方は多いのではないでしょうか。今回は,この問題を看図アプローチによって解決していきます。これは「気持ちを汲み取れない」という現象に目を奪われていては解決できない問題なのです。具体的な例をあげてみましょう。
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.