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あとがき
大山 学
pp.556
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205788
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この号が発行されるころには「令和」という新しい年号に少しは慣れているだろうか.日本という国が戦後復興を果たし,大きく発展した「昭和」,平和ではあったが大きな自然災害にも見舞われた「平成」に次いで「令和」はどのような時代になるのだろうか.
少子高齢化が進むといわれて久しいが,個人的にはその傾向が顕著に目立つようになってきたように感じられる.私の勤務先は東京の西,多摩地区に位置している.高度成長期の東京への人口一局集中を象徴する「多摩ニュータウン」をはじめとする,いわゆる「団地」が数多く存在するこの地域では,入居第一世代の高齢化が急速に進んでいる.都心のようには鉄道網が発達していないこの地域ではバスが主たる公共交通機関である.勤務先の大学病院が多摩地区唯一の特定機能病院であることも一因なのか,近くの鉄道駅から勤務先までのバスは高齢者の方々でいっぱいである.特に問題になるのが乗降であり,乗客に対する高齢者の割合が特に多い場合には長い時間がかかることが多い.自分もやがてその一員になるのだろうが,今後,さらに高齢化が進むと,こうした現象がそれこそ街中のそこかしこで起きるようになるのだろう.
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