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あとがき
大山 学
pp.556
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205469
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よく細君に「あなたは“待て”ができない」とたしなめられる.元々,せっかちなほうではあるが,日々の業務をこなし続けるうちに,無意識に何事につけても,つい他人の都合を慮ることなく自分のタイミングで動いてしまうことが常となりつつあるらしい.言われる度に反省はするし,直す気もあるのだが,習慣となってしまったものは余程意識しないと直せないもののようだ.困ったものである.
私が日常を過ごす三鷹・吉祥寺周辺は,まだところどころに武蔵野の面影を残し,人々の営みも都心と比べると何となくゆったりとしている.都心で働いていた頃は気にも留めなかったが,会議やら講義やらで,新宿,お茶の水あたりに出ると駅の改札やコンビニのレジなどで多くの“待て”ができない人たちに出くわして,自分のことは棚に上げて驚いてしまう.
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