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フリーワード 詳細検索 by 医中誌
好酸球は,ECP(eosinophil cationic protein),MBP(major basic protein),EPO(eosinophil peroxidase)などの顆粒を分泌し,寄生虫に対する防御機能を有するほか,IL-4,IL-5,IL-13などのサイトカインの産生,ロイコトリエンB4,C4など脂質メディエーターを産生し,他の免疫細胞とともに2型免疫応答を調整する.また,細胞死に伴う細胞外へのDNAの放出(eosinophil extracellular traps;EET)によって,組織障害を誘導する.
蕁麻疹は,瘙痒を伴って膨疹や浮腫性紅斑が出没を繰り返す,日常診療でよくみられる疾患である.その主な皮疹形成機序としては,なんらかの誘因で皮膚のマスト細胞が脱顆粒し,ヒスタミンをはじめとしたケミカルメディエーターが放出され,それが周囲の末梢神経や微細な血管に影響を及ぼすことである.マスト細胞を脱顆粒させる誘因は単一ではなく,それらが複合的に関与しているものと考えられている.蕁麻疹は表1に示される病型に分類されている1).
アトピー性皮膚炎(以下,AD)とは,繰り返す痒みと湿疹を特徴とする慢性の皮膚疾患である1).International League of Dermatological Societiesの調査では,小児の20%,成人の10%が罹患すると報告されている2).多因子的疾患であり,フィラグリンやOvo-like 1などの皮膚バリア機能やIL-4/13などの免疫に関連した遺伝的因子3),環境因子1),年齢・性別や併存疾患,臨床病期4)などの影響を受けて分子病態が形成され,結果的に多様な臨床症状を呈すると推測される.
末梢血中の好酸球増多はアレルギー疾患の特徴的所見とされる.薬疹においてもしばしば末梢血および組織中に好酸球増多を認め,これが薬疹を疑う根拠となる.生じる種々の症状は,好酸球から分泌されるさまざまなメディエーターやサイトカインを反映することも多く,特に顕著な好酸球増多を示す播種状紅斑丘疹(MPE)型薬疹,薬剤性過敏症症候群(DIHS/DRESS)は,強い痒みとともに浮腫を伴うことも多い.また,疾患の重症度が好酸球数と相関することも多いことから好酸球数が治療反応性のバイオマーカーの一つとして臨床的によく用いられる.
血管炎は,病理組織所見において壊死性血管炎(血管壁のフィブリノイド変性,核塵を含めた好中球浸潤,赤血球漏出)があり,それが病気の根源となっている疾患群である.壊死性血管炎の "壊死" は,フィブリノイド変性の変性="壊死" を意味する.したがって,フィブリノイド変性が存在しない壊死性血管炎はない.ところが,小血管レベルといわれる毛細血管レベルの血管は,血管壁が薄いので,フィブリノイド変性で生じる沈着を保つことが困難である.
好酸球性筋膜炎(eosinophilic fasciitis)は,主に四肢にみられる皮膚の硬化と,それに伴う関節拘縮を急性あるいは亜急性にひき起こす,原因不明の炎症性疾患である.この疾患は,これまでにいくつかの異なる名称や呼称で報告されてきた.たとえば1975年にShulmanは,末梢血における好酸球数増多,四肢の皮膚硬化,そして関節の屈曲拘縮を呈する2例の筋膜炎を「diffuse fasciitis with eosinophilia」と名づけた1).
好酸球性膿疱性毛包炎〔eosinophilic pustular folliculitis(Ofuji),またはOfuji病;以下,EPF〕は,原因不明の疾患であり,主に顔面に毛包一致性の無菌性膿疱が生じることを特徴とする.この膿疱は多数の好酸球を含み,強いそう痒を伴う.さらに,インドメタシンの内服が奏効する点が特筆される.EPFは本疾患を想起すれば診断・治療は比較的容易である.本稿では,EPFの診断と治療を解説する.
木村病(KD)は,英語文献で約200例程度しか報告されていない稀な慢性炎症性疾患である1).臨床的には頭頸部の増大と退縮を繰り返す腫瘤として現れるため,反応性の病変と考えられている.KDは,臨床的,病理学的ともに,特に好酸球性血管リンパ球増殖症(angiolymphoid hyperplasia with eosinophilia;ALHE)と誤診されることが多い.ALHEは当初類上皮血管腫(epithelioid hemangioma)と呼ばれていたように血管性病変として分類されるが,その病因については腫瘍性という説と,反応性増殖(非腫瘍性)の病変という説の両方が存在する2).
丘疹-紅皮症(papuloerythroderma of Ofuji)は,1979年に太藤らによって報告され,1984年に正式に命名された疾患である1)2).本疾患は主に高齢男性に好発し,紅褐色の丘疹が全身に分布し,しだいに敷石状に融合して紅皮症を生じる.丘疹-紅皮症に特徴的な,deck-chair signは皺襞部を避けて皮疹が分布することであり,診断における重要な所見である.丘疹-紅皮症は,内蔵悪性腫瘍,皮膚リンパ腫,薬疹との関連性が指摘されており,多様な病因が複雑に絡み合う疾患とされる.
好酸球増加症候群(hypereosinophilic syndrome;HES)は,末梢血における好酸球増加を特徴とする疾患群であり,多くはなんらかの疾患に続発する二次性であると考えられている.原疾患としてはアレルギー性疾患,感染症,薬剤,固形腫瘍,自己免疫疾患などが報告されている.また,稀に造血器腫瘍としての好酸球のモノクローナルな増殖を認めるものや異常T細胞クローンによる反応性の増加をきたす病態についても報告されている.精査によってもこれらの原因が特定されない場合には,特発性HES(idiopathic HES)と診断される.
末梢血の約1〜6%を占め,その細胞内の好酸性顆粒により区別される好酸球は,1879年にPaul Ehrlichにより命名されたユニークな細胞である1).末梢血の増数はさまざまな疾患の特徴として捉えられ,400個/μl以上を好酸球増多(eosinophilia),1,500個/μlを超えた場合過好酸球増多症(hypereosinophilia)と定義されている.好酸球増多は,特に寄生虫疾患や喘息やアトピー性皮膚炎,薬疹などのアレルギー性疾患の場合に高頻度にみられることから,これらの疾患のeffectorとして重要な役割を演じていると考えられていた.
水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid;BP)は,表皮基底膜部に対する自己抗体(主にIgG)によってひき起こされる自己免疫性表皮下水疱症である.BPは自己免疫性水疱症の中で最も頻度が高く,主に高齢者に発症する疾患である.臨床的には,緊満性水疱が多発し,掻痒を伴う浮腫性紅斑を特徴とする.また,病理組織学的に水疱部には多数の好酸球浸潤が認められ,血液検査でも好酸球の増加が確認される.
好酸球性環状紅斑(eosinophilic annular erythema;EAE)は稀な炎症性皮膚疾患で,臨床的に環状ないし連圏状の紅斑が多発し,色素沈着を伴う中心治癒傾向が認められ,病理組織学的に多数の好酸球浸潤を特徴とする環状紅斑の一型である.再発を繰り返す慢性の経過を示し,種々の治療に対して抵抗性である.本稿ではEAEについて,10例の自験例の解析結果1)を交え,臨床像や病理組織所見,そして類縁疾患であるWells症候群(Wells syndrome;WS)との異同を含め概説する.
痒みは皮膚科臨床において頻出の症状の一つであり,その有病率はきわめて高く,痒みを和らげることは患者にとっても医師にとっても大変に重要である.しかしながら,痒みを適切に治療することは存外に難しい(ことが多い).そのために,まずはどのような機序により痒みが出現しているかを概説し,その上で,本特集号のテーマである好酸球がどのように痒みにかかわっているのか,どのような疾患で痒みと好酸球が関連するか,ということを解説していく.
末梢血好酸球増多は,皮膚科外来で遭遇することの多い病態であるが,その原因はアレルギー,感染症,炎症性疾患,さらには腫瘍性疾患まで多岐にわたる.原因によらず末梢血好酸球数が高い状態が持続する場合,好酸球が肺や腸管,心臓などのさまざまな臓器に浸潤し,障害が生じる可能性がある.本稿では,末梢血好酸球増多を認めた場合に鑑別すべき皮膚疾患とその診断手順,さらに好酸球増多症候群(hypereosinophilic syndrome;HES)の取り扱いについて述べる.
炎症性疾患の病理診断に際しては,細胞の浸潤パターンと浸潤細胞の種類,表皮変化の有無などの組み合わせにより,候補となる疾患について一定程度,絞り込むことが可能であり,特定の組み合わせをきたしやすい疾患(群)を把握しておくことは,診断を進める上で非常に有用である.本稿では,病理組織像で好酸球の浸潤を特徴とする皮膚疾患について取り上げるが,紙面に限りがあるため,以下の3つの特徴的な組織構築(①好酸球性海綿状態,②好酸球を含む表皮下水疱性皮膚炎,③好酸球を伴う血管炎・血管病変)を示す疾患に的を絞って病理所見を中心に解説を行う.
爪郭部毛細血管異常は,非特異的な異常も含めると健常人の3割にも観察されるという.巨大毛細血管(爪郭部毛細血管ループの先端が直径50 μm以上の血管を巨大毛細血管と定義する)が観察される頻度が高いのは,強皮症,皮膚筋炎,MCTDである.
日本人皮膚病,ノーベル賞受賞者,保健医療法規,皮膚疾患,皮膚特殊疾患に関する全5問を掲載.