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フリーワード 詳細検索 by 医中誌
皮膚に生じる固形がんは,ケラチノサイト系(基底細胞癌,有棘細胞癌など),メラノサイト系〔メラノーマ(悪性黒色腫)〕,皮膚付属器系(乳房外パジェット病,汗腺癌,脂腺癌など),軟部組織系(隆起性皮膚線維肉腫,血管肉腫など),神経系(メルケル細胞癌,悪性末梢神経鞘腫など),に大別される.この中で,わが国で免疫チェックポイント阻害薬(immune-checkpoint inhibitor;以下ICI)が保険診療として用いられているのは,メラノーマ,メルケル細胞癌,有棘細胞癌をはじめとした上皮系皮膚悪性腫瘍である.
近年,皮膚科領域の悪性腫瘍に関して,さまざまな薬剤が登場した.適用疾患,効果について知っておくのは当然であるが,薬剤による有害事象も熟知しておく必要がある.本稿では皮膚悪性腫瘍に現在,広く用いられている,免疫チェックポイント阻害薬以外の薬剤を取り上げた.それらの,有害事象とそのマネージメントを中心に解説する.
乾癬に対する生物学的製剤は,乾癬病態に深く関与するサイトカインとその受容体に対する抗体製剤で,TNF阻害薬,IL-17阻害薬,IL-12/23阻害薬,IL-23阻害薬,さらに汎発性膿疱性乾癬に対してIL-36阻害薬が使用可能である.本稿では,生物学的製剤の標的分子とそのシグナルの機能について概説し,特有の有害事象について,①製剤自体の構造・特性に起因するもの,②標的サイトカインシグナルを抑制する結果生じるもの,③その他原因が必ずしも明確になっていないものに分け,解説する.
アトピー性皮膚炎の治療においては,現在4種類の生物学的製剤が使用可能である.すなわち,インターロイキン(IL)-4/IL-13抗体阻害薬,IL-31抗体阻害薬,2種類のIL-13抗体阻害薬である.本稿では,これら抗体製剤の副作用について述べる.
免疫抑制薬や生物学的製剤の開発が進む現在においても,グルココルチコイド(GC)(ステロイド薬)は,いまだ多くのリウマチ性疾患・膠原病治療のkey drugである.SLE(systemic lupus erythematosus)の治療に際して,これまでkey drugとしてのGCに加えて,本邦においてもヒドロキシクロロキンの基礎治療としての位置づけが確立した.さらにループス腎炎や膠原病に合併する間質性肺炎に対するミコフェノール酸モフェチルが保険適用となっている.膠原病の臨床経過において,いかに再燃を防ぎつつ,GCの減量,中止を目指していくかが重大な課題である.
膠原病は皮膚に症状を呈することが多い.全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus;SLE)や皮膚筋炎(dermatomyositis;DM),全身性強皮症(systemic sclerosis;SSc)などでは皮膚症状が診断基準に含まれる.多くの皮膚症状は病初期から生じ,膠原病に対する早期治療介入のきっかけになるため,皮膚科医の果たす役割は大きい.膠原病は自己免疫を背景に全身性の炎症を生じ,内臓諸臓器の障害をきたす.活性化した免疫反応を抑えるための治療法の開発が行われ,現在では多種類の薬剤が使用可能となっている.
菌状息肉症/セザリー症候群に対して,最近10年余りで複数の新規治療薬が使用可能になり,特に紫外線療法抵抗性の菌状息肉症やセザリー症候群に対しても,皮膚科医が積極的に治療介入できるようになった.しかし,希少疾患であるために,これら新規治療薬を使用する機会はそう多くはないと思う.使用経験のない,もしくは少ない抗腫瘍薬を検討する際,有効性よりも安全性についての不安が大きいのではないだろうか.また,経験不足により患者との情報共有についても円滑に進めることができない可能性もある.
単純疱疹,帯状疱疹の治療に用いられる抗ヘルペスウイルス薬には,核酸アナログ系薬と,ヘリカーゼ・プライマーゼ阻害薬の2種類がある.また帯状疱疹予防のためのワクチンには,生ワクチンと不活化ワクチン(サブユニットワクチン)の2種類が存在する.本稿では,抗ヘルペスウイルス薬と帯状疱疹ワクチンについて開発の歴史,その種類と作用機序,使用の際の注意点や副作用・副反応について解説する.
抗菌薬は,作用機序から細胞壁合成阻害薬,タンパク合成阻害薬,DNA・RNA合成阻害薬,細胞膜障害薬などに分類される1). 以下に代表的な薬剤を取り上げ,皮膚科医が知っておくべき副作用について概説する.
漢方薬は基本的に生薬の組み合わせによって構成されていることから,一般的には副作用の少ない安全な薬剤という印象がある.しかしながら,漢方薬も薬剤であり,生体にとっては異物になるので,稀ながら副作用を生じることがある.漢方薬を処方する側としても,その副作用の種類や特徴について知った上で診療を行う必要がある1).ここでは,甘草による偽アルドステロン症,黄芩による間質性肺炎や肝障害,そして山梔子による腸間膜静脈硬化症を中心に,漢方薬の副作用について述べる.
皮膚科の外用療法ではステロイドが中心となるものの,長期使用による皮膚萎縮や毛細血管拡張,皮膚感染症などの有害事象を抑えながら,長期寛解の維持を目指すことが求められる.また,外用ステロイドの効果が不十分な場合も課題となる.このような背景のもと,非ステロイドの新規外用薬の開発が進み,2024年10月時点ではコレクチム®軟膏,モイゼルト®軟膏,ブイタマー®クリームが使用可能となった.本稿では,それぞれの製剤の副作用について概説する(表1).
2000年以降,欧米で診断基準が制定され,徐々に皮膚科において原発性局所多汗症が治療対象疾患と認識されるようになってきた.原発性局所多汗症は,頭部や顔面,手掌・足底,腋窩といった限局した部位に,温熱や精神的負荷の際,またはその有無にかかわらず,日常生活に支障をきたすほどの大量の発汗を生じる状態とされる.本邦における原発性局所多汗症の有病率の報告1)2)では,10%から12.8%と,世界の有病率と比較しても多いと考えられるが,今まで,多汗症疾患の治療としては,塩化アルミニウム外用薬(院内製剤),ボツリヌス毒素製剤の局注(重度の原発性腋窩多汗症に保険適用),抗コリン内服薬,医療機器による施術(保険適用外),交感神経遮断術など限られたものが存在する.
円形脱毛症の新規治療として2022年にJAK1/2阻害薬のバリシチニブ,2023年にJAK3/TECファミリーキナーゼ阻害薬のリトレシチニブが上梓された.いずれも頭部全体のおおむね50%以上に脱毛が認められ,過去6か月程度毛髪に自然再生が認められない患者に適用する.日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドラインで推奨度1に推奨された治療法である.従来の治療と比較して有効性は高いが,有害事象の発生にも注意する必要がある.しかし円形脱毛症患者に対して使用する範囲では,適切な患者選択と定期的な検査によって,概して安全に使用が可能である.
最近,新規治療薬として分子標的薬が多数登場してきた.もとは悪性腫瘍の治療薬として始まったが,その後IL-17阻害薬,IL-23阻害薬,TNF-α阻害薬,JAK阻害薬などが尋常性乾癬にIL-4,IL-13の阻害薬やJAK1/JAK2阻害薬がアトピー性皮膚炎の治療薬として承認され,最近では脱毛症にJAK3およびTEC阻害薬が承認された.分子標的薬は従来の薬剤に比べて副作用が少ないが,それでも副作用が強いので,皮膚病変に対しては分子標的薬の外用薬が登場しだした.アトピー性皮膚炎のJAK1〜3阻害薬のデルゴシチニブ(コレクチム®軟膏)やPDE4阻害薬のジファミラスト(モイゼルト®軟膏)などがそれに当たる.
医薬品は,疾患の治療の中心的な役割を担う.日々の診療では医薬品の効果が期待されるが,医薬品のリスクには副作用等による健康被害があり,この健康被害は最大限に努力しても完全に防止することはできないことがある.本邦には医薬品副作用被害救済制度(以下,救済制度)があり,当該制度の目的は,医薬品を適正に使用したにもかかわらず,副作用により重篤な健康被害が発生した場合に,医療費や障害年金などの給付による迅速な救済を図ることである1).
持続感染している病原体は,体内で宿主の免疫と微妙にバランスを保っている.しかし,化学療法などの治療により宿主の免疫が低下すると,感染している病原体が増加し,宿主に悪影響を及ぼすようになる.これが再活性化である.すべての持続感染しうる病原体であればウイルスに限らず,ニューモシスチスなどの原虫,非定型抗酸菌などでも起こりうる.ウイルスであっても,肝炎ウイルスに限らず,EBウイルスやサイトメガロウイルスなどのヘルペス属でも起こっている.われわれは,水痘・帯状疱疹ウイルスで起こった肝不全の一例を報告している1).
薬疹は,わが国における薬剤性有害事象の中でも,特に重要な問題の一つである.2019〜2023年度において,医薬品医療機器総合機構(PMDA)によって集計された7,994件の副作用による健康被害のうち,皮膚および皮下組織障害が2,114件(26.4%)であり,最も多い割合を示した.この有害事象の内訳は,多型紅斑(erythema multiforme;EM,33.2%),薬剤性過敏症症候群(drug-induced hypersensitivity syndrome;DIHS,21.0%),紅斑丘疹型薬疹(maculopapular eruption;MPE,11.4%),皮膚粘膜眼症候群(スティーヴンス・ジョンソン症候群:Stevens-Johnson syndrome;SJS,9.5%),中毒性表皮壊死融解症(toxic epidermal necrolysis;TEN,9.3%),その他(15.8%)であった.
あらゆる試験で言えることだが,過去問は最良の教材であり過去問演習は最も効率的な勉強である.また,頻出問題は,合格者に対してこの知識は勉強しておいてほしいという作問者からのメッセージと捉えることができる.これは皮膚科専門医試験でも同様であり,今回出題にあたり15年分の過去問を分析して,頻出問題のうち本特集でまだあまり扱われていないものを選定した.
全身性エリテマトーデス(SLE),慢性皮膚エリテマトーデス,皮膚筋炎,血管炎症候群,薬剤に関する全5問を掲載.