胃と腸 29巻4号 (1994年3月)

今月の主題 食道粘膜癌―新しい病型分類とその診断

序説

食道粘膜癌の臨床的意義 白壁 彦夫
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 胃X線診断が始まったのは1910年の少し前である.現在のように軌道に乗るのに40年近くかかった.戦争中,その前後を除くと,食道の診断も,それに近い期間を経たことになる.

 早期食道癌を見つけたのは,ご承知のように,山形らのmm(1966),葛西らがsmと訂正報告(1967),中山(恒)ら1.8cm sm隆起型(1966),葛西ら3.0cm ep隆起型(1967),葛西ら2.5cm mm隆起型(1976),飯塚ら1.8cm sm隆起型(1973),中山(隆)ら,幕内0.3cm微小smとなっている.そして,今である.もう思考を改変するときは来ている.本誌は,時代の節目が来たと,はっきり主張するのである.内視鏡診断が診断の質を変えたし,粘膜切除術が医療の対応を変えた.臨床の環境が変わったのである.

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要旨 食道粘膜癌108例について,新たに提案された深達度亜分類を用いて病理組織学的検討を加えた.粘膜癌の深達度亜分類の定義は,以下の通りである.m1:上皮内癌および,上皮内癌かわずかに粘膜固有層に浸潤した癌か区別のつきにくいもの.m2:m1,m3以外.m3:癌浸潤巣が粘膜筋板に極めて近接したり,あるいは浸潤するもの.粘膜癌の肉眼型はすべて0-Ⅱ型で表され,微小癌を除くと,単純型の割合が74%,0-Ⅱc型が71%であり,0-Ⅱc型を主体とする病変はおよそ91%である.0-Ⅱc型は深達度が深くなると,0-Ⅱa型の要素が加わるものがみられる.0-Ⅱa型,0-Ⅱb型はほとんどが深達度m2までの比較的浅い癌である.今回の検討では,粘膜癌にはリンパ節転移,静脈侵襲はみられなかったが,リンパ管侵襲はm2で3%,m3で27%にみられた.組織学的異型度は,深達度が深くなるにつれて異型の強くなる傾向がみられた.深達度亜分類を用いることにより,粘膜癌の多くの臨床病理学的事項は集約されると言える.

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要旨 食道のm癌135個(m癌患者は28例,他は進行癌例に随伴)とsm癌46個(sm癌患者45例)を,その深達度から,m1,m2,m3と,sm1,sm2,sm3に亜分類して,各深達度別に脈管侵襲率・リンパ節転移率・肉眼的特徴を比較検討した.この比較検討を,m癌では膨張発育型と浸潤発育型とにも分けて行った.そして,食道扁平上皮m癌が深達度別で,どのような肉眼的特徴や予後危険因子を有しているかを分析した.m1癌,m2癌はすべてly(-),v(-),n(-)であったが,m3癌7症例(13病巣)中,ly(+)が1症例(14.3%),1病巣(7.7%)に,v(+)が別の1症例(14.3%),1病巣(7.7%)にみられた.ly(+),v(+)はm3癌病巣のうち,膨張発育型(0/5)になく,浸潤発育型の25%(2/8)にみられた.肉眼型別にみた深達度は0-Ⅰ型の97%(28/29),0-Ⅲ型の100%(2/2)がsm癌で,0-Ⅱb型の66個すべてがm癌であった.0-Ⅱa型の73%(30/41),0-Ⅱc型の88%(38/43)がm癌で,m3癌は0-Ⅱa型の12%(5/41),0-Ⅱc型の19%(8/43)であった.ly(+)は0-Ⅱc型の1個に,v(+)は0-Ⅱa型の1個に認められた.純粋型0-Ⅱa型や0-Ⅱc型では大きさ(最大32mmまで)とsm浸潤率との間に相関はなかったが,0-Ⅱa+Ⅱb,0-Ⅱc+Ⅱb,0-Ⅱa+Ⅱc+Ⅱbの複合型ではⅡa部分が5mmより大になると,0-Ⅱc部分に比べて,有意にsm癌率が増加した.m1癌・m2癌とm3癌,また,m癌とsm2癌・sm3癌では肉眼像を異にしたが,m3癌とsm1癌では同じであった.m3癌の膨張型と浸潤型の肉眼的区別は困難であった.食道m癌の内視鏡的切除はm1癌,m2癌のすべてが適応となり,m3癌でも膨張発育型癌はその適応となると考えられた.m癌と術前診断されたものは内視鏡的切除,その後,組織検査でlyやvの有無,浸潤様式,癌の組織型や細胞異型度を詳細に分析すれば,この結果によって次のステップが選択できる.

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要旨 食道粘膜内癌のX線診断を,新しい分類-m1,m2,m3-から検討した.(1)初回X線検査による隆起型癌の発見は,m1は不確かであったが,m2,m3では10病変中8病変(80.0%)とほとんど発見できた.一方,陥凹型は,m1,m2の発見は困難であった.しかし,m3では,6病変中2病変(33.3%)発見できた.(2)精密X線検査では,二重造影像における伸展の相違と所見の現れ方を検討した.隆起型癌では,過伸展でも中等度に伸展させた像でも深達度による所見の現れ方にあまり相違はなかった.軽度に伸展させた二重造影像では,かえって病変の指摘が困難であった.陥凹型癌は大きさ別に検討したところ,1cm以下の癌では,辺縁の不整像は見られず,中等度に伸展した二重造影像で陰影斑が見られるくらいであった.1~3cmの癌では,中等度に伸展した二重造影像で,ひだ中断と陰影斑を描出することにより病変を捉えられた.また,m1とm2では辺縁の不整像は捉えにくいが,m3ではかなり捉えられた.3cm以上の癌でも中等度に伸展した二重造影像で,ひだ中断と陰影斑を描出することで,病変を捉えることができた.そして,辺縁の不整像は,m1とm2では捉えにくいがm3ではかなり捉えられた.しかし,病変が大きいので,病変全体を描出するのが困難な例もあった.

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要旨 1978年から1993年4月までに癌研外科で切除された食道表在癌102例のうち,組織学的に粘膜内癌(m癌)と診断された24例を対象に,組織学的に深達度の細分類を行い,X線所見を検討した.m癌の深達度の分類と定義は,ep:間質内浸潤が認められないもの,m1:間質内浸潤が粘膜固有層(lpm)の上1/2にとどまっているもの,m2:lpmの下1/2に及んでいるが粘膜筋板(mm)に達していないもの,m3:粘膜筋板内(mm)にとどまるもの,と4つに分類した.X線所見をまとめると以下のごとくである.ep癌は境界不明瞭な淡い陰影斑で,壁変化所見はほとんどないか,あってもごく軽度である.m1癌は大きさ,壁変化所見ではep癌に近く,陰影斑に濃淡の差がある点ではm2に類似している.m2癌は壁変化所見,病変の境界所見の頻度ではep~m1癌とm3癌の中間的態度を示すが,陰影斑の所見はむしろm3癌に近い.m3癌は陰影斑はm2に類似し,病変境界や壁変化所見は明瞭で,むしろ軽度なsm浸潤癌との鑑別が必要である.X線診断の立場からは,m癌の深達度はm1癌をep癌として取り扱い,m1,m2,m3の3つに細分類することが実際的であると思われた.

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要旨 食道粘膜癌はどのようにしたら内視鏡検査で発見できるか,食道粘膜癌の鑑別診断と深達度診断,更に食道粘膜癌の新しい病型分類について述べた.食道粘膜癌の発見には,食道内を洗浄して観察し,ヨード染色をhigh risk groupを中心に頻用する.食道粘膜癌と鑑別すべきものに,hyperkeratosis,papilloma,dysplasia,良性びらんなどがある.また,深達度をm1,m2,m3に分け,それぞれの内視鏡所見につき述べた.更に,食道粘膜癌を早期癌として0型とし,0-a,0-b,0-cの3型に分類し,粘膜下層以下に浸潤するものを進行癌として1~4型に分類する新しい病型分類を呈示した.

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要旨  食道粘膜癌の深達度診断は,治療法を選択する上で重要であり,現時点の目標は,局所治療で根治可能な粘膜固有層内に止まるm1~m2癌と外科治療が必要なm3癌の鑑別である.食道表在癌132例を内視鏡病型から,隆起型0-Ⅰ(33),軽度隆起型0-Ⅱa(16),平坦型0-Ⅱb(15),軽度陥凹型0-Ⅱc(56),陥凹型0-Ⅲ(12)に分類した.0-Ⅰ型の97.0%(32/33)はsm2以上,0-Ⅲ型の66.7%(8/12)はsm3であるのに対し,0-Ⅱ型の83.9%(73/87)はmで,Ⅱcの23.2%(13/56)にsm癌が含まれていた.Ⅱbの深達度はすべてm1であった.Ⅱaの93.8%(15/16)はm1~m3で,深達度診断は隆起の高さと表面性状で行えた.Ⅱcの深達度はm1~smまであり,陥凹の深さや陥凹底および陥凹周囲の性状による深達度診断の正診率は,Ⅱc(m1)86.4%,Ⅱc(m2)71.4%,Ⅱc(m3)71.4%,治療法選択の観点からm1~m2とm3の鑑別正診率は93%であった.食道表在癌の深達度診断は,色素内視鏡を併用しても90%に満たない.これは,食道壁の構造を破壊せずに浸潤したり,食道の正常構造を伝わって浸潤する病変を浅く診断し,固有筋層に対し圧排性に発育したり,癌の浸潤に高度の線維化を伴う病変を深く診断するためである.

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要旨 食道粘膜癌(m癌)はリンパ節転移がほとんどなく,予後も良好であることから早期癌と呼ぶべき性質を備えている.m癌の内視鏡型はⅡ型が中心ではあるが,現行の病型分類ではⅡa型,Ⅱc型にm癌,sm癌が広く含まれるためにm癌が見えてこないのが問題である.このため当科の表在食道癌86病巣を見直して,m癌の病型について検討した.この結果,m癌の病型はⅡb型および,Ⅱc型のうち陥凹面内が平滑で,わずかな微細顆粒が少数見られるもの,Ⅱa型は明らかに粘膜面に露出した丈の低い隆起とすると,m癌を抽出することができる.更に,残ったsm癌の扱いについて検討した.

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 西澤(司会) 最近10年間で,食道m癌が多数発見されるようになってきたために,食道癌の診断や治療に対する考え方が,非常に変わってきました.本日の座談会では,食道m癌について,何か新しい提案がなされるものだと期待しております.

 本題に入る前に,早期癌の肉眼分類について,少しいきさつを述べさせていただきます.

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 〔患者〕65歳,男性.嘔吐,心窩部痛を主訴に,急性胃腸炎で入院した際行った内視鏡検査で,食道に異常を発見された.

 〔食道内視鏡所見〕通常観察では上切歯列より35cmの前壁,1時方向に平坦な黄白色調の隆起性病変を認めた.隆起の立ち上がりおよび境界は明瞭で,病変の辺縁部まで正常粘膜の血管透見が観察された.これに連続して前壁から左側壁には横長に,より丈の低い隆起が認められた.やはり色調は黄色味を帯びて,内部にはわずかな凹凸があり細かい網目状の模様を伴って,粗糙であった.病変は内腔の約1/3周を占めていたが,壁の伸展性は保たれていた(Fig.1~3).

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 〔患者〕71歳,男性.1992年12月下旬より胸やけを認め,1993年3月13日,森川内科クリニックを受診して胃内視鏡検査を受け,手術が必要とされ当科に紹介された.

 〔胃X線所見〕背臥位二重造影像(Fig.1)では幽門前庭部後壁に径2cm程度の隆起が認められた.この隆起の小彎側に辺縁が蚕食状を呈する陥凹性病変が存在し,陥凹底には小結節が認められた.また,陥凹の肛門側で小彎側から隆起に向かってbridging foldが連なっている.やや第2斜位(Fig.2)として隆起の肛門側にバリウムを溜めると,隆起の立ち上がりが比較的急峻であることがわかる.更に圧力を加えると(Fig.3),隆起はやや形態を変え,軟らかく,2つの結節で構成されていることが判明した.

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 〔患者〕73歳の女性.臍周囲の重苦しい感じ,下痢を主訴として当科を受診.大腸内視鏡検査で直腸に病変を発見した.

 〔大腸内視鏡所見〕直腸S状部に中央に不整形の陥凹をもつ隆起性病変を認める.陥凹は明瞭でやや深く,陥凹面は発赤し無構造である.とりまく隆起部分は正常粘膜で被覆されており,sm層への浸潤が疑われる(Fig.1,2).

Coffee Break

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 前号に引き続き,歴代の本研究会当番世話人の先生,そのときの主題一覧と共に,各時期の胃癌研究会に関係の深い重要事項を記載する.

 1968年2月:第10回田中早苗(岡山大第1外科).1.CAT,SAT分類における(-)か否かの境界領域.2.胃癌陥凹型病変について.

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 先月の本欄では,〔Case 1〕から〔Case 3〕までを検討し,問題点が,肉眼所見と組織所見との対応,直視鏡による内視鏡観察にあることを指摘した.〔Case 4〕以降も同様の観点からみてみたい.

 〔Case 4〕Ⅱbと銘打たれた貴重な症例で,半固定切除標本ではⅡbの範囲は全く不明である.X線・内視鏡所見では癌の範囲を読影しうるが,切除標本の写真でも癌の範囲が何とかわかるように努力すべきであった.そのためには局所の拡大写真,色素撒布,照明の方向の調節などの工夫がなされるべきで,このような努力が少しでもなされていれば,素晴らしいⅡbの写真が呈示しえたであろう.

学会印象記

第40回大腸癌研究会 安藤 正夫
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 第40回大腸癌研究会は,掛川暉夫教授(久留米大第1外科)のもと,2月4日に久留米市石橋文化センターを会場として開催された.開会の辞にも述べられたが,当日は同じ九州の種子島から,日本初の純国産H2型ロケットの打ち上げに成功するという歴史的な日であった.

 本研究会は毎回大きなテーマを設け,徹底的に討論するというスタイルをとっている.今回の主題は,Ⅰ.早期大腸癌の再発,Ⅱ.分子生物学的アプローチによる大腸癌の特徴,の2題であった.多数の会員が参加し,2会場で口演・示説合わせて113題が発表され,活発に討論が繰り広げられた.演題終了後には,それぞれの主題ごとに,総括討論および総括発言が企画され,研究会をより有意義でまとまりのあるものとした.

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欧文目次

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 Restoration of squamous mucosa after ablation of Barrett's esophageal epithelium: Malcolm M, et al (Gastroenterology 104: 1686-1691, 1993)

 Barrett食道は胃食道逆流症(GERD)患者のおよそ10~20%にみられ,高頻度に腺癌が発生すると考えられている.酸分泌抑制をはじめ原因除去を目的とした種々の内科的療法や外科療法がBarrett円柱上皮の進展を妨げるとの報告がなされているが,説得力のある成績はこれまでにない.そこで著者らは,円柱上皮を脱落させた場合,食道上皮が治癒するまでの期間刺激物質を排除した環境下では,扁平上皮が再生してくるのではないか,との仮説を基に次のような検討を行った.

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 タイトルの示す通りずばり実用書の書である.そうでありながら,これが読んでいてたいへんおもしろい.なぜかというと,いつもは医療関係職として一括されていたさまざまな職種の近くて遠い情報が,ここでは一挙に1つの全体像を結ぶ.例えばアメリカ医学界の専門分化の構図とか,医学留学のためにお金を出す基金のリストとか,薬剤師教育の複線的なシステムとか,これまで断片的にしか知らなかった隣りの事情が手にとるようにわかるようになる.それによって,“みんなたいへんなのね”という共感と理解が生まれてくる.これは単なる副産物ではなくして,著者の深淵なる意図かもしれない.

 構成は,まずは医師の留学から始まり,看護婦の留学,歯科医師の留学,医療技術者の留学と続く.ここまでは既に免許を持ったそれぞれの専門家の海外研修が念頭に置かれている.周知のように,留学には越えなければならないいくつものハードルがある.むろん語学試験もその1つである.この本はそうしたいくつものハードルを賢明に越える方途を,受け入れ側のシステムを詳述することによって職種ごとに丹念に示してくれる.そして職能団体や監督機関,斡旋機関など,関連機関へのアクセスをさりげなく勧め,連絡先を示すなどたいへんにゆき届いている.

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 本書は染色体分染法などの古典的な遺伝学から,まさに最新の分子遺伝学にいたるまでの広い範囲をカバーしたものである.

 分子レベルの話となると,私たちはしばしば視野が狭くなり,1つの遺伝子は1つの染色体の一部であること,そして相同染色体には対立遺伝子がもう1つあることを忘れてしまいがちである.しかし,本書では,染色体レベルの視点と,よりミクロな視点が巧みに織りまぜられているため,鳥瞰的な視野を持って遺伝学に接することができる.遺伝子クローニングやPCR法などの新しいテクニックについても一通りの説明がされており,図も多く用いられているため,直接実験に携わったことのない者にとっても十分内容を追えるであろう.

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 Failure of colonoscopic surveillance in ulcerative colitis: Lynch DAF, et al (Gut 34: 1075-1080, 1993)

 潰瘍性大腸炎における大腸癌発生のリスクは,発症から10年以上経った広範な大腸炎の患者で増大することが知られている.

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 10年前の1984年,水戸廸郎先生・故瀧野辰郎先生の編集で「肝硬変と肝腫瘍」が出版されている.手許にある同書をいま読み返してみると,内容的に物足りないところが多くなっている.10年の進歩・変化は著しいものである.

 今般,水戸廸郎先生・谷川久一先生によって,この書は一新され「肝硬変のマネジメント」として発刊されたことは時宜を得たものである.本書では,表題だけでなく内容・執筆者もすべて新しく変更され,C型肝炎の記述を初めとして原発性胆汁性肝硬変,漢方薬治療,また肝移植などの項目が新たに加えられ,食道静脈瘤や肝細胞癌の治療方針などについての記載にも大きな変化がみられ,時代の変化が読みとれる.

編集後記 西澤 護
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 本号を読まれて,この数年間の食道癌の診断の進歩に今更ながら驚かれる方も多いであろう.単にm癌と診断するだけでなく,m癌の新しい病型分類を作ることにより,ますます,早期食道癌とは何か,という基礎固めがなされてきているように思われる.座談会では,m癌の細分類とその深達度診断により,治療法の基準までわかりやすく,説得力をもって1つの方向に狙いが定められているように思われる.

 患者を救命するだけでなく,QOLまで考えた治療のための診断の確立! 食道癌の死亡率の著しい減少もそう遠いことではないようである.

基本情報

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胃と腸
29巻4号 (1994年3月)
電子版ISSN:1882-1219 印刷版ISSN:0536-2180 医学書院

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