Japanese
English
今月の症例
2.胃粘膜下囊胞上のⅡc型早期胃癌
II. Type IIc Early Gastric Cancer on a Submucosal Cyst
細川 治
1
,
渡辺 国重
1
,
津田 昇志
1
,
森川 俊洋
2
Osamu Hosokawa
1
1福井県立病院外科
2森川内科クリニック
pp.254-255
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105743
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〔患者〕71歳,男性.1992年12月下旬より胸やけを認め,1993年3月13日,森川内科クリニックを受診して胃内視鏡検査を受け,手術が必要とされ当科に紹介された.
〔胃X線所見〕背臥位二重造影像(Fig. 1)では幽門前庭部後壁に径2cm程度の隆起が認められた.この隆起の小彎側に辺縁が蚕食状を呈する陥凹性病変が存在し,陥凹底には小結節が認められた.また,陥凹の肛門側で小彎側から隆起に向かってbridging foldが連なっている.やや第2斜位(Fig. 2)として隆起の肛門側にバリウムを溜めると,隆起の立ち上がりが比較的急峻であることがわかる.更に圧力を加えると(Fig. 3),隆起はやや形態を変え,軟らかく,2つの結節で構成されていることが判明した.
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