Coffee Break
「早期胃癌1993」の早期胃癌肉眼分類典型例をみて(3)
髙木 國夫
1
1林外科病院
pp.351-352
発行日 1994年3月25日
Published Date 1994/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403105758
- 有料閲覧
- 文献概要
先月の本欄では,〔Case 1〕から〔Case 3〕までを検討し,問題点が,肉眼所見と組織所見との対応,直視鏡による内視鏡観察にあることを指摘した.〔Case 4〕以降も同様の観点からみてみたい.
〔Case 4〕Ⅱbと銘打たれた貴重な症例で,半固定切除標本ではⅡbの範囲は全く不明である.X線・内視鏡所見では癌の範囲を読影しうるが,切除標本の写真でも癌の範囲が何とかわかるように努力すべきであった.そのためには局所の拡大写真,色素撒布,照明の方向の調節などの工夫がなされるべきで,このような努力が少しでもなされていれば,素晴らしいⅡbの写真が呈示しえたであろう.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.