臨床眼科 67巻1号 (2013年1月)

特集 新しい緑内障手術

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はじめに

 緑内障の治療の最終目的は患眼の視機能の維持であり,視神経の萎縮を防ぐための方策としてアポトーシスを防ぎカスパーゼカスケードを防止するために神経保護法を含む種々の治療法が検討されている。神経保護は神経疾患全般における研究と方向性を一つにした重要なテーマであるが,緑内障に関してはいまだに有効な薬剤が確立されておらず,現時点でエビデンスがある有効な治療法は眼圧を下げ,軸索輸送のブロックを避け神経成長因子の供給を絶やさないようにすることにほぼ等しい。

 眼圧を下げるために種々の薬剤の有効性が確立されており,これにトラベクレクトミーなどの手術技術の改良による効果を加えると失明数は減少することが期待された。しかし,現実にはその後も緑内障による失明が後を絶たず,視力障害による身体障害者手帳の申請数は2011年現在でも第1位を占める。このような事態は従来の治療法の限界を示唆するものでもあろう。チューブシャント手術はそのような現状を打破するための手術法として期待されるものであり,本邦では2011年8月31日に医療用具として認可され,さらに2012年4月1日には保険収載された。

 2012年6月5日現在,本邦で医療用具として承認されているものはバルベルトインプラント,Ex-PRESSTMの2種類であり,さらにアーメド緑内障バルブが申請の準備中である。本稿ではバルベルトインプラントについて述べる。

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はじめに

 線維柱帯切除術(trabeculectomy:TE)は代謝拮抗薬(マイトマイシンCなど)の併用によって最も大きな眼圧下降作用が期待できる術式であり,現在の緑内障濾過手術として標準的術式となっているが,一方で術後早期合併症(低眼圧,浅前房,脈絡膜剝離,前房出血など)の頻度が高く,問題の多い術式でもある。その術後早期合併症を減少させる目的で,1999年以降,海外で臨床使用されてきたEx-PRESSTM(エクスプレス)が2011年12月,日本でも医療器具として認可された。さらに2012年5月,このデバイスを用いた「緑内障治療用インプラント挿入術」が保険適応されることになり,ようやく日本における一般的な臨床使用が可能になった。エクスプレス(日本での正式販売名:アルコンエクスプレスTM緑内障フィルトレーションデバイス)は,インプラントの1種であるが,緑内障手術用ミニデバイスとも呼ばれ,海外ではすでに汎用されている。

 筆者は日本で認可を受ける以前の2008年2月より,大学倫理委員会の承認のもと,informed consentの得られた患者を対象に,個人輸入したエクスプレスを使用してきた1,2)。その経験も踏まえて,エクスプレスを用いた手術の概要や成績について従来の報告をまとめ,私見を述べてみたい。

Trabectome® 庄司 信行
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はじめに

 わが国では,発達緑内障や若年者,早期の原発開放隅角緑内障に対する手術として,線維柱帯切開術はなじみの深い術式であり,視機能の喪失につながる合併症のほとんどない安全な術式と考えられている。しかし,海外の事情は異なり,むしろ合併症が多く煩雑な手術として敬遠される傾向にあった。こうした状況のなか,G. Baerveldt氏とR. Chuck氏によって「Trabectome®」(NeoMedix社,米国)という手術装置が開発された。米国でのFDAの承認は2004年である。その後,前田ら1)や渡邉2)によってわが国にも紹介され,2010年9月に厚生労働省の認可がおり,北里大学病院でも同年12月に導入された。今回紹介するTrabectome®手術は,海外ではtrabeculectomy ab interno(つまり線維柱帯切除術の一つ)として紹介されることもあり3,4),分類が定まっていない感があるが,わが国ではtrabeculotomy ab interno(つまり線維柱帯切開術の一つ)と考えられている。また,隅角部の操作が主体になるので,iStent®(Glaukos社,米国)のように器具を留置するものではないが,結膜を温存し,眼内からアプローチするという意味で,隅角手術の一つと考えてもよいと思う。

 本稿では,短期ではあるが,Trabectome®手術の成績とともに,手技のコツや術後のフォローアップなどについて具体的に触れていきたい。

カナロプラスティ 御手洗 慶一
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はじめに

 緑内障手術で現在最も広く行われているトラべクレクトミー(trabeculectomy)は,眼圧下降効果,汎用性において最も優れた術式である。しかし,その眼圧下降効果は非生理的房水流出路である濾過胞に依存するため,術後早期の低眼圧に伴う合併症や,後期に起こる眼内炎などの重篤な併発症が問題となっている。

 カナロプラスティ(canaloplasty)は2007年にLewisら1)によって報告された濾過胞をもたない非穿孔性緑内障手術の術式の一つである。深層強膜弁切除後,Schlemm管を粘弾性物質にて拡張し(viscoanalostomy),さらに10-0プロリン糸をSchlemm管内に360°通糸し縫縮することにより房水流出路の主経路である線維柱帯流出路を前房へ突出・伸展させ,流出抵抗の低下を図る術式である(図1,2)。欧米の報告では術後眼圧は15mmHg前後と,トラべクレクトミーには劣るもののトラベクロトミー(trabeculotomy)と同等以上の成績を示している。濾過胞に依存しない生理的房水流出路再建術であるため,濾過胞に伴う合併症や術後のケアの必要がない。また眼内に穿孔しないため術中の極端な眼圧低下もなく,トラべクロトミーなどにみられる大量の前房出血やそれに伴う眼圧上昇といった合併症の頻度も低いのが利点である。

iStent® 尾関 直毅
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はじめに

 現在,スタンダードな緑内障手術はマイトマイシンC併用線維柱帯切除術(trabeculectomy)である。この手術は,高い眼圧下降が得られる一方で,濾過胞感染,脈絡膜剝離,白内障の進行,房水漏出などの合併症を伴う。一方,経Schlemm管流出路に作用する流出路再建手術として線維柱帯切開術(trabeculotomy)がある。線維柱帯切開術は,線維柱帯切除術ほどの高い眼圧下降は得られないものの合併症が少なく,技術の進歩に伴い新たな術式やデバイスが開発されている。この一つとして2007年に米国で発売されたiStent®が挙げられる。

書評

医療法学入門 渋谷 健司
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 昨今,医療訴訟や紛争のニュースを目にしない日はない。しかし,多くの医療従事者はそれらを人ごとだと思っているのではないか。実際,「法学」と聞くと,たちどころに拒否反応を起こす医療従事者も少なくないだろう。われわれは,ジョージ・クルーニー扮するTVドラマ「ER」の小児科医ダグ・ロスのように,「目の前の患者を救うためには法律など知ったことではない」というアウトロー的な行動に喝采を送る。医療訴訟,そして,弁護士と聞くと,常に前例や判例を持ち出す理屈屋,医療過誤でもうける悪徳野郎といったイメージが浮かぶ。医師兼弁護士などは資格試験オタクだ。しかし,この『医療法学入門』は,法学に対するそうした浅薄な先入観をいとも簡単に裏切ってくれる。

 医師であり,弁護士でもある著者らの医療従事者へのまなざしは,寄り添うように温かい。本書は,よくある判例の羅列や味気ない法律の条文の解説ではない。各章が明快なメッセージで統一されて書かれているので,上質のエッセイを読むかのごとくページが進む。序文にある著者らの決意表明が心地よい。増え続ける司法の介入に対して,「何よりも問題なのは,医学・医療の知識もなく,医療現場に対し何等の責任もとらない刑法学者等が空理空論で“正義”を振りかざしたこと」であり,「医療を扱う法学は実学でなければ」ならず,「医療を行う医師,医療を受ける患者という生身の人間から離れず,多数の制限下において現実に行われている医療現場から規範を形成する『医療法学』こそが必要」だと説く。

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 症例は40歳,女性。1週間前より右眼視野に異常を訴え,近医より当科紹介受診となった。視力は右眼(0.7×S-0.5)で左眼1.5(矯正不能)であった。両眼とも前眼部,中間透光体に異常はなく,右眼底は後極部から網膜赤道部付近まで多発性の白色病変が散在していた。OCTでは白色病変に一致する部分でIS/OSの欠損がみられ,MP-1眼底視野計では感度の低下がみられた。眼底自発蛍光検査では同部位に過蛍光がみられた。フルオレセイン蛍光眼底造影検査では初期より過蛍光を示し,インドシアニングリーン蛍光眼底検査では初期には変化がみられなかったものの,後期30分では低蛍光がみられた。左眼底は,特記すべき所見はみられなかった。以上よりMEWDSと診断し,経過観察を行ったところ,1週間後には白点病変が消失し,右眼視力は1.5(矯正不能)に改善し,MP-1での網膜感度も正常に回復した。2週間後にはOCTのIS/OSも正常となった。

 撮影はHeidelberg Retinal Angiography,パノラマ作成はHeidelberg Eye Explorerを使用した。本症例ではまず自発蛍光検査を施行してから眼底造影を行うこと,パノラマ撮影すること,後期まで撮影することに留意した。

連載 何が見える? 何がわかる? OCT・第1回【新連載】

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 近年,光干渉断層計(OCT)は目覚ましい進歩を遂げました。網膜疾患だけでなく前眼部,緑内障,神経眼科分野での検査など応用範囲が広がっているのはご存じのとおりです。

 そこで『臨床眼科』では,普段からOCTを使いこなしておられる各ご専門分野の先生方にご協力いただき,基本を押さえつつ明日からの臨床につながるよう,OCTの最新知識を連載としてまとめることにいたしました。どうぞご期待ください。

連載 基礎からわかる甲状腺眼症の臨床【新連載】

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はじめに

 さ~,やってきました! 今回から12回にわたって甲状腺眼症の特集をお届けします! 「甲状腺眼症」と聞いただけで「パスっ!」なんていう先生方も多いでしょうが,そこは,「ぐっ」こらえて読んでくださいな! 眼からうろこの特集ですぜ!

 ところで,「原因不明の視力低下」の患者が受診したらどうしますか? いろいろな疾患が鑑別に上がりますが,「甲状腺眼症」がその1つに入りますか?Basedow病や橋本病と診断されていない状態での「甲状腺視神経症」は,眼科医にとって「原因不明の視力低下」に該当するでしょう。もしも「原因不明の視力低下」の患者が甲状腺視神経症だったら……。検査をしているうちに視力低下がどんどん進行し,失明……。

 今回は,そんな「怖~い,甲状腺視神経症」の異なった経過をたどった2症例を示しながら,甲状腺視神経症について解説していきます。ここからはちょっとまじめな文体で,バシッときめていきます!

連載 つけよう! 神経眼科力・34

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はじめに

 広義の複像検査は,斜視や眼球運動障害,複視や頭位異常を示す疾患に対して,眼位ずれの性質や程度を自覚的に検査し,麻痺筋の診断や両眼視の状態を把握できる。

 Hess検査は,各外眼筋の運動制限や過動の有無を明らかにし,Hessチャートとして記録に残すことで,眼筋麻痺の経過観察や手術効果の評価に有用である。大型弱視鏡による9方向むき眼位は,自覚的な回旋偏位を定量できる点,複像検査(狭義)は,特殊な機器を用いずに,大まかな麻痺筋を同定できる点で優れている。しかし,いずれの検査法も欠点や制約があるため,単独での判定は避け,他覚的な評価とともにほかの検査法と組み合わせて用いることが望ましい。

やさしい目で きびしい目で・157

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 ある水曜日の午後,清水公也教授が「明日いないから。」とおっしゃった。「あら,まあ」とできるだけ表情を変えずにぼやけた返事をしつつ,心と頭はフル回転。学会が終わり夏休み前最後のフルメンバーの予定だったはず。予定変更か?!「そうでしたっけ?」とぼけて見せる。波立つ気持ちを抑えて手術予定表を開き,紹介元,症例の状況を確認する。幸いVIPはいないが,難治例を多く抱えていた。33件。教授の緊急事態による予定変更をともに乗り越えてきた後輩に「まぁがんばりますか!」と背中を押される。心配気味の教授には,にっこり笑顔で「こちらでなんとかしておきます。」と答える。私には仲間がいる。

 北里大学眼科学教室は,角膜・白内障・緑内障・網膜・斜視神経の5つのグループに分かれている。医局のコンセプトは3S(Simple・Speed・Satisfaction),教室の研究テーマは“老視の克服”である。白内障班はその中心にある。火曜・木曜の午前中に30~35件,科全体では年間3,300件を超える手術を行っている。現在の白内障班のメンバーは,清水公也教授,飯田嘉彦診療講師,常廣俊太郎助教,江黒友春病棟医,春木崇弘病棟医,木村典敬病棟医と私である。火曜日の手術には神谷和孝准教授が角膜班から加わってくださる。

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要約 目的:増殖糖尿病網膜症に対して行った硝子体手術の成績を,前半と後半の各3年間について評価した報告。対象と方法:2010年までの6年間に硝子体手術が行われた増殖糖尿病網膜症124例141眼を対象とした。2006年までの3年間には55例64眼,以後の3年間には69例77眼に手術が行われた。全6年間を通じ,3ポートによる硝子体手術が行われた。前期3年間には20ゲージ(G)を用い,後期3年間には20Gを56眼,小切開による23または25Gを21眼に用いた。術後6か月後の視力を評価した。結果:20Gを用いた症例では,前期群と後期群とに術前視力の差はなく,小切開手術群では術前と術後視力がともに20G群よりも有意に良好であった(それぞれp=0.03,p=0.014)。結論:増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術では,術前視力が良好な症例群で良好な術後視力が得られた。

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要約 目的:滲出性網膜剝離を伴う脈絡膜血管腫に対し,ベバシズマブ硝子体注射が奏効した2症例の報告。症例:1例は50歳女性,ほかの1例は46歳男性で,いずれも片眼性であり,それぞれ変視症と視力低下が主訴であった。蛍光眼底造影で脈絡膜血管と滲出性網膜剝離と診断された。罹患眼の視力はそれぞれ1.0と0.8であった。1例にはベバシズマブ硝子体内注射,ほかの1例には光線力学療法の10か月後にベバシズマブ硝子体注射を3回行った。滲出性網膜剝離は,1例では3か月後に消失し,ほかの1例では4か月後まで残存した。結論:滲出性網膜剝離を伴う脈絡膜血管腫に対し,ベバシズマブ硝子体注射が奏効することがある。

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要約 目的:深層層状角膜移植術と全層角膜移植術の長期成績の比較。対象と方法:過去10年間に同一術者が角膜移植を行った36例を対象とした。男性27例,女性9例で,円錐角膜25例,角膜白斑7例,角膜変性3眼であった。15例には深層層状角膜移植術,21例には全層角膜移植術を行った。術後経過は2~10年,平均約5年間追跡した。結果:最終平均視力は深層層状角膜移植群が0.72,全層角膜移植群が0.85で,有意差はなかった。術後の等価球面度数は近視化したが,両群間に有意差はなかった。術直後の角膜内皮細胞減少率は,深層層状角膜移植群が11.0±16.6%,全層角膜移植群が59.5±29.0%で,有意差があった(p<0.01)。結論:深層層状角膜移植後の2年以上の視機能の経過は,全層角膜移植後とほぼ同等であり,かつ安全であった。

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要約 目的:小児白内障が急速に進行したMarinesco-Sjögren症候群(MSS)の1症例の報告。症例:1歳5か月の男児が小児科でMSSと診断され,眼科を紹介受診した。生後7か月から運動発達遅滞があり,筋生検と遺伝子検査でMSSと診断された。所見:眼科的に異常はなく,3か月ごとに経過を観察した。2歳5か月のとき,両眼の水晶体後囊下に淡い混濁が生じ,4か月後に完全白内障になった。その1か月後に水晶体吸引と前部硝子体切除を両眼に行った。6歳時の視力は左右とも0.3である。結論:MSSに併発する白内障は,生後のある時期に急性発症し,悪化することがある。

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要約 目的:新規に開発したゴーグル型暗順応計の仕様と性能の報告。方法:明順応と暗順応過程での刺激光として用いるため,ゴーグル内に白色LEDを装備した。暗順応の検査中,刺激光の強度を変化させ,光を感じたらボタンで応答させるようにした。結果は液晶タッチパネルを備えた本体に暗順応曲線として表示される。まず57歳正常者にKohlrausch屈曲点,第1相と第2相暗順応曲線が得られる条件を求めた。次に27~36歳の正常者10名を対象とし,同じ条件で暗順応を測定した。結果:正常者10名で,従来から知られている正常眼での暗順応曲線に近似した結果が得られた。結論:今回開発したゴーグル型暗順応計は,簡便で有用である。

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欧文目次

べらどんな ランゲルハンス先生
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 名前というものは,しょせん記号でしかない。それでも山上さんとか田中さんなどの人名は,具体的な連想を引き起こす。しかもそれが病名についているときには,ただの記号で片づけるのはもったいない。

 糖尿病学ではかならず出てくるLangerhansについて調べてみた。

べらどんな 適応放散と収斂
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 脊椎動物では眼球の形がほぼ一定している。前に角膜があり,これに水晶体,網膜,脈絡膜が続く基本的な構造は,魚類でも鳥類でも哺乳類でもほぼ共通なのである。

 外眼筋も同様で,スズメのような小さな鳥にも4つの直筋と2つの斜筋がちゃんとある。首をちょっと曲げれば済むことなので,眼球を動かす必要はまずないのだが。

ことば・ことば・ことば 2013年
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 今年は昭和88年に相当します。

 これを知っていると便利なことがあります。カルテに書いてある生年月日を見て,「この人は何歳」かがすぐに暗算でできるからです。

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次号予告

あとがき 天野 史郎
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 『臨床眼科』2013年1月号をお送りします。今月の特集は鈴木康之先生に企画いただいた「新しい緑内障手術」です。この数年間にバルベルトインプラント,Ex-PRESSTM,Trabectome®,カナロプラスティ,iStent®など新しい緑内障手術が登場しています。それぞれの有用性,適応の違いなど頭に入れておきたい最新情報満載です。今月号から新しい連載が2つ始まります。1つは寺崎浩子先生責任編集による「何が見える?何がわかる?OCT」です。眼科診断を大きく様変わりさせたOCTは今や必須の診断機器であり,各種疾患での所見の見かたは是非とも身につけておく必要があります。今月号では大谷倫裕先生がOCTの基本所見として黄斑構造と中心性奬液性脈絡網膜症での所見を詳細に記述されています。2つめの新しい連載は柿崎裕彦先生が編集される「基礎からわかる甲状腺眼症の臨床」です。今月号では甲状腺視神経症の2症例を取り上げ,甲状腺視神経症の丁寧な解説が展開されています。柿崎先生が「はじめに」で書かれているように,甲状腺眼症と聞くとなんとなく苦手意識をもつ眼科医が私を含めて多いのではないかと思います。柿崎先生の連載を読んで苦手意識を払拭したいものです。連載が続いている「つけよう!神経眼科力」も読みごたえのある内容です。連載を継続して読むことでそれぞれの領域の知識がぐんとアップすること間違いありません。

基本情報

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臨床眼科
67巻1号 (2013年1月)
電子版ISSN:1882-1308 印刷版ISSN:0370-5579 医学書院

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