増刊号 眼感染症の傾向と対策—完全マニュアル
Ⅲ.疾患別:診断・治療の進め方と処方例
1.眼瞼疾患
マイボーム腺炎関連角膜上皮障害
横井 則彦
1
1京都府立医科大学眼科学教室
pp.119-124
発行日 2016年10月30日
Published Date 2016/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410212029
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
POINT
■マイボーム腺炎は後部眼瞼縁炎の1つであり,マイボーム腺の開口部は,閉塞性マイボーム腺機能不全の所見を示すが,特徴として眼瞼縁の炎症や結膜炎症が強いことが挙げられる。
■マイボーム腺炎関連角膜上皮症は,角膜フリクテンと非フリクテン角膜上皮症に分けられる。
■角膜フリクテンは,角膜への表層性血管侵入と結節性細胞浸潤が特徴である。
■非フリクテン角膜上皮症には,点状表層角膜症に類似した角膜上皮障害がみられるが,それとは異なる特徴的な,やや大きな丸い上皮の点状染色や点状の暗い蛍光の抜けがよくみられる。
■マイボーム腺炎関連角膜上皮症には,クラリスロマイシンの少量長期療法が奏効する。
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.