やさしい目で きびしい目で・157
大切な仲間―Team Cataract
天野 理恵
1
1北里大学
pp.65
発行日 2013年1月15日
Published Date 2013/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410104570
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ある水曜日の午後,清水公也教授が「明日いないから。」とおっしゃった。「あら,まあ」とできるだけ表情を変えずにぼやけた返事をしつつ,心と頭はフル回転。学会が終わり夏休み前最後のフルメンバーの予定だったはず。予定変更か?!「そうでしたっけ?」とぼけて見せる。波立つ気持ちを抑えて手術予定表を開き,紹介元,症例の状況を確認する。幸いVIPはいないが,難治例を多く抱えていた。33件。教授の緊急事態による予定変更をともに乗り越えてきた後輩に「まぁがんばりますか!」と背中を押される。心配気味の教授には,にっこり笑顔で「こちらでなんとかしておきます。」と答える。私には仲間がいる。
北里大学眼科学教室は,角膜・白内障・緑内障・網膜・斜視神経の5つのグループに分かれている。医局のコンセプトは3S(Simple・Speed・Satisfaction),教室の研究テーマは“老視の克服”である。白内障班はその中心にある。火曜・木曜の午前中に30~35件,科全体では年間3,300件を超える手術を行っている。現在の白内障班のメンバーは,清水公也教授,飯田嘉彦診療講師,常廣俊太郎助教,江黒友春病棟医,春木崇弘病棟医,木村典敬病棟医と私である。火曜日の手術には神谷和孝准教授が角膜班から加わってくださる。
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