看護研究 54巻5号 (2021年10月)

特集 国際学会におけるオーラルプレゼンテーション—そのヒントと経験

池田 真理 , 『看護研究』編集室
  • 文献概要を表示

 小誌ではこれまで2度にわたり,国際学会で発表することの意義やヒントについて考えてきました(2018年51巻6号;2019年52巻5号)。国際学会への参加はもとより発表を行なうケースも近年ますます増えていますが,ポスター発表に比べオーラルプレゼンテーションについては,いまなお敷居が高いと感じられる傾向が強いのではないでしょうか。

 昨年の第40回日本看護科学学会学術集会では,同学会国際活動推進委員会企画によるシンポジウム「国際学会オーラルプレゼンテーションへの第一歩」が開催されました。本特集ではこのシンポジウムの内容を中心に新たな書下ろし原稿も加え,オーラルプレゼンテーションを行なう上で押さえておきたい考え方やスキル,そして実際の発表の経験とプロセスをご紹介します。

  • 文献概要を表示

池田真理 本日は,JANS40国際活動推進委員会企画シンポジウム「国際学会オーラルプレゼンテーションヘの第一歩」にご参加いただきありがとうございます。多くの研究者の皆様にご自身の研究を国内だけでなく国際学会でもぜひ口演発表していただきたいと考え,このシンポジウムを企画いたしました。

 国際学会で発表するということは,皆さまの研究成果を世界共通言語の英語によって広く伝えて世界の研究者と共有し,研究のネットワークを広げていく意味で,非常に大きな意義があります。しかし同時に,英語のスキルや発表の準備・心構えという点でとてもチャレンジングなことでもあると思います。しかもオーラル発表では,ポスター発表以上にハードルが高く感じられると思います。

  • 文献概要を表示

Thank you very much for the introduction, Nakamura-sensei. I really appreciate it. Let us go ahead and get started on the conference today.

My presentation today is called, ‘International Conference Oral Presentation Essence.’ Most of the slides have both Eigo and Nihongo. I hope that that makes it easy for you to understand. I am sorry that this kind of lecture cannot be so interactive, but I hope there will be an opportunity to ask questions.

 The idea of this lecture today is to help you prepare to give a lecture overseas. Most overseas lectures, in most of the world, for whatever reason, are done in English. You really need to prepare for that. In Europe, most of the conferences are in English, certainly in the United States and Canada. Even in South America, most of the conferences are done, at least partially, in English.

 Preparing an English presentation is very complicated for you. To do that in your second language is very difficult and it is frustrating. It is maybe a little bit scary. What I hope to do today is make you a little bit less scary. That is what I am going to talk about today.

  • 文献概要を表示

 東京女子医科大学大学院看護学研究科博士後期課程の清水裕子と申します。本日はこのような機会を与えていただき,ありがとうございます。

 私は,2020年にタイで開催された第23回EAFONS2020のオーラルセッションで研究発表を行ないました。国際学会には,初めての参加になります。英語は学生時代から苦手な科目の1つで,海外旅行に行ったのをきっかけに英会話スクールに通ってみたり,また大学院受験のために英語論文を読む練習をしたりしていた程度で,話すことは全くできていませんでした。本日のお話も「成功例」ではないのですが,私と同じような立場で,これから国際学会への参加を検討されている方のお役に少しでも立てればと思っています。

  • 文献概要を表示

 群馬県立県民健康科学大学の高井ゆかりと申します。本日は,私の国際学会オーラルプレゼンテーションの経験を皆さんと共有できたらと思います。

  • 文献概要を表示

 本稿では,英語に苦戦しつつも,国際学会で口頭発表をするに至るまでのプロセスを振り返ってみたいと思います。私はあまり要領の良いほうではなく,英語で発表する際のコツのようなものを自分の中に落とし込むまでに,試行錯誤と苦難の連続でした。その中で身をもって経験したことを,皆さんと共有したいと思います。

  • 文献概要を表示

はじめに

 私は現在博士課程2年の大学院生で,看護管理学分野に所属している。大学院入学前は病院で看護師として働いていたが,当時は海外の文化や医療,国際的なニュースにそれほど関心を持っておらず,英語にも苦手意識があった。修士課程の間も,国際学会に参加したことはなかった。国際学会で発表する意義を自分の言葉で説明できるほど深く考えたこともなく,また,発表への意欲も薄かった。英語力は日常会話すらままならないレベルである。

 そのような私が,博士課程2年の春,修士課程で取り組んだ研究の一部を国際学会でオーラル発表することになった。本稿では,2021年4月に開催されたEast Asian Forum Of Nursing Scholars (EAFONS) 2021に参加するまでのプロセスと,EAFONSに参加した経験や学びを紹介する。国際学会で発表することを検討している方にとって,少しでも参考になれば幸いである。

  • 文献概要を表示

 EAFONS(East Asian Forum Of Nursing Scholars)とは,看護系大学の博士課程の大学院生および修了生,大学院教育に携わる教育・研究者を対象とする国際研究フォーラムです。1997年に,香港理工大学看護学部のIda Martinson教授らによって設立されました。設立以来,毎年開催されてきた学術フォーラムは,研究の最新の潮流を中心とする重要なセミナー,各国からの多様な演題発表などを通じてお互いの学術的交流を図るために,これまでに香港,日本,フィリピン,シンガポール,韓国,台湾,タイで開催されています。この7か国は,EAFONS設立当時から大学院の博士課程教育を実施していたことから,理事会を構成する国々となっています。

 日本はこの7か国の中で,現在では突出した博士課程数を誇っています。毎年のEAFONSフォーラムへの参加数も,開催国の次に多いのが日本です。毎年参加していて思うのは,プログラムがまさに看護学博士課程の大学院生を支援するために非常に意義の大きい内容になっており,ワークショップや双方向のラウンドテーブルなど,学習をより促進する参加型のセッションが多いということです。本年2021年4月15〜16日に開催されたフィリピン大学主催のEAFONSは,コロナ禍のためにオンライン開催となりましたが,こうしたコンセプトを踏襲し,Whovaという,学会をヴァーチャルな形で運営するためのアプリケーションを使用しながら,参加者がWhovaのプラットフォーム上でさまざまなテーマの演題に参加し,相互に交流を図れるよう随所で工夫がほどこされていました。

連載 Journal Club on Paper 看護研究に活かす 英論文をどう抄読し,何を学ぶか・0【新連載】

  • 文献概要を表示

はじめに

 筆者が所属する大阪市立大学大学院在宅看護学領域の大学院生等が参加するゼミでは,英論文を抄読する「ジャーナル・クラブ」を開催している。良質な研究成果は,いまや国境を越えてグローバルに英論文として出版することが常識となっている。研究は進化する生き物であり,良い研究をするためには,良質な知見が出版されている英論文を抄読し,そこで得られる最新の知見や完成度の高い研究手法,プレゼンテーション方法,知見について常にアンテナを張り,研鑽することが必要である。

 研究を志す大学院生や実践者の方々が1人でも多く英論文に親しんでいただけることを目的に,本号より「Journal Club on Paper」と題して,英論文から看護研究に活かす手法とヒントを学ぶ連載の機会を頂いた。この連載では,私たちが抄読した学術雑誌掲載の英論文を紹介しながら,看護やケアをめぐるさまざまな研究知見や研究手法に関する話題を提供したい。

 そこで連載開始にあたり本稿を第0回として,英論文を抄読することにはどのような意義があるのか,また英論文の抄読会(ジャーナル・クラブ)をどのように進めればよいのかを考えていきたい。

連載 Journal Club on Paper 看護研究に活かす 英論文をどう抄読し,何を学ぶか・1

  • 文献概要を表示

Effects of a Multimodal Program Including Simulation on Job Strain Among Nurses Working in Intensive Care Units: A Randomized Clinical Trial

El Khamali et al., 2018. JAMA, 320(19), 1988-1997doi: http://doi.org/10.1001/jama.2018.14284

学ぶ

研究手法:ポストホック

解析キーコンセプト:職業性ストレス

連載 Ska vi FIKA? スウェーデンでの研究生活・5

  • 文献概要を表示

近年,日本では外国人の人口が増えています。日本で暮らす外国人,いわゆる移民が増えることは,医療に携わる看護職にとって対岸の火事ではないように思います。移民の健康問題やヘルスリテラシーなどです。本稿では,スウェーデンにおける移民や移民に対する医療,コロナ禍が浮き彫りにした健康格差についてお話しします。

連載 集まる つながる 広がる 若手研究者のバトン・20

  • 文献概要を表示

若手研究者は,今日も看護の未来に向けて疾走中。

ここはそんな同じ目標を抱く者同士が,ぷらっと立ち寄り語り合う場所。

誌面をフィールドに,思いをバトンに乗せて語り継いでいきます。

--------------------

目次

INFORMATION

バックナンバー

今月の本

次号予告・編集後記

基本情報

00228370.54.5.jpg
看護研究
54巻5号 (2021年10月)
電子版ISSN:1882-1405 印刷版ISSN:0022-8370 医学書院

文献閲覧数ランキング(
10月18日~10月24日
)