特集 生殖医学のcutting edge
胚生検によるゲノム解析
倉橋 浩樹
1
1藤田医科大学総合医科学研究所分子遺伝学研究部門教授
キーワード:
着床前診断
,
胚盤胞生検
,
栄養外胚葉細胞
,
全ゲノム増幅
,
次世代シーケンス
Keyword:
着床前診断
,
胚盤胞生検
,
栄養外胚葉細胞
,
全ゲノム増幅
,
次世代シーケンス
pp.25-30
発行日 2019年6月1日
Published Date 2019/6/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.26.02_0025-0030
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着床前診断は重篤な遺伝性疾患の児の出生リスクや,染色体構造異常による流産の回避を目的として行われる。従来は8細胞期の割球生検により行っていたが,たった1細胞より情報を得ていたので精度に問題があった。近年の体外での胚培養技術の進歩と,次世代シーケンサーなどの網羅的ゲノム解析の技術革新に伴い,胚盤胞における栄養外胚葉細胞5細胞から全ゲノム増幅によって得られたゲノムDNAを材料にすることで,精度の高い情報が得られるようになり,治療成績が向上している。日本産科婦人科学会もガイドラインの改訂によりこの方法論に対応しており,網羅的着床前診断は急速に普及しつつある。「KEY WORDS」着床前診断,胚盤胞生検,栄養外胚葉細胞,全ゲノム増幅,次世代シーケンス
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