特集 近未来の小児科のあり方・これからの展望
Ⅲ 先端医学・難病対策
10.ゲノム医療
山本 俊至
1
1東京女子医科大学大学院医学研究科先端生命医科学系専攻遺伝子医学分野/同大学ゲノム診療科
キーワード:
網羅的解析
,
次世代シーケンス
,
マイクロアレイ染色体検査
,
二次的所見
,
遺伝カウンセリング
Keyword:
網羅的解析
,
次世代シーケンス
,
マイクロアレイ染色体検査
,
二次的所見
,
遺伝カウンセリング
pp.1499-1505
発行日 2022年12月20日
Published Date 2022/12/20
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000002412
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小児科領域における「ゲノム医療」に明確な定義があるわけではないが,未診断希少疾患の診断に用いられる網羅的な解析を指すことが多く,それ以外にも,特定の疾患を念頭においた遺伝学的検査も含めたゲノムを対象とする診断行為を広く総称して指すこともある.ゲノム研究の進歩やデータベースの拡充によって遺伝学的検査の必要性・有用性がますます高まっており,今後人工知能(AI)などにより自動的に診断が得られる可能性もある.ただし,限界や二次的所見の検出などのデメリットもあるため,臨床情報を活かした鑑別診断・検査方法の選択や遺伝カウンセリングの重要性は今後も変わることがないと考えられる.
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