特集 小児鼠径ヘルニアupdate
ムコ多糖症児に対する手術
石丸 哲也
1
Tetsuya Ishimaru
1
1国立成育医療研究センター小児外科
pp.81-84
発行日 2026年1月25日
Published Date 2026/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001439
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はじめに:ムコ多糖症とは1)
ムコ多糖症(以下,本症)はライソゾーム病とよばれる先天代謝異常症である。細胞内小器官のひとつであるライソゾーム内の加水分解酵素の活性低下によりムコ多糖が細胞内に過剰蓄積することにより,細胞・組織・臓器障害を引き起こす。欠損酵素によって7つの病型に分類されているが,蓄積するムコ多糖の種類や障害される組織・臓器の違いにより,臨床像や予後がそれぞれ異なる。ムコ多糖は全臓器に広く分布するため全身性の症状を呈するが,特に多く存在する結合組織や軟骨,神経組織などで症状が出やすい。進行性の疾患であるが,同一の病型であっても残存する酵素活性の違いにより発症時期や進行具合は患者ごとに異なる。

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