特集 Hirschsprung病類縁疾患―診断・治療最前線―
Immaturity of ganglia 治療
家入 里志
1,2
,
矢野 圭輔
1
,
村上 雅一
1
,
武藤 充
1,2
,
祁答院 千寛
1
,
田畑 有弥子
1
,
鶴野 雄大
1
,
杉田 光士郎
1
,
大西 峻
1
,
川野 孝文
1
Satoshi Ieiri
1,2
,
Keisuke Yano
1
,
Masakazu Murakami
1
,
Mitsuru Muto
1,2
,
Chihiro Kedoin
1
,
Yumiko Tabata
1
,
Yudai Tsuruno
1
,
Koshiro Sugita
1
,
Shun Onishi
1
,
Takafumi Kawano
1
1鹿児島大学学術研究院医歯学域医学系小児外科学分野
2鹿児島大学病院難治性腸疾患支援センター(SAIKO: Supportive and Advanced care center for Intractable intestinal diseases in KagOshima)
pp.1237-1245
発行日 2024年12月25日
Published Date 2024/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001031
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はじめに
Hirschsprung病類縁疾患(H類縁)の一つであるimmaturity of ganglia(以下,IG)は,一般的に以下のような臨床的・病理学的特徴をもつと考えられている。臨床的特徴としては,①新生児期からイレウス症状を示し,②AchE活性は正常で,③注腸所見ではmicrocolon~small colonを示す,④新生児期では直腸肛門内圧検査では陰性を示すことが多いが,乳児期では正常化する,⑤meconium disease様形態を示すことが多い,⑥病変範囲は小腸におよび,⑦通常回腸瘻で排便機能が得られ,⑧数か月後には神経細胞の成熟化とともに腸瘻を閉鎖でき良好な予後を示す。以上より,IGは新生児の機能性腸閉塞疾患のなかで独立した疾患としてのentityに分類されるべきと考えられる。
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