特集 腸管不全症;基礎研究・臨床のトピックス
超短腸症候群症例の解析から新戦略へ
武藤 充
1
,
田畑 有弥子
2
,
祁答院 千寛
2
,
村上 雅一
2
,
杉田 光士郎
2
,
矢野 圭輔
2
,
大西 峻
2
,
川野 孝文
2
,
加治 建
3
,
家入 里志
1,2
Mitsuru Muto
1
,
Ayako Tabata
2
,
Chihiro Kedoin
2
,
Masakazu Murakami
2
,
Koshiro Sugita
2
,
Keisuke Yano
2
,
Shun Onishi
2
,
Takafumi Kawano
2
,
Tatsuru Kaji
3
,
Satoshi Ieiri
1,2
1鹿児島大学病院難治性腸疾患支援センター腸管不全部門
2鹿児島大学学術研究院医歯学域医学系小児外科学分野
3久留米大学医学部外科学講座小児外科部門
pp.1064-1069
発行日 2024年10月25日
Published Date 2024/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000979
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はじめに
残存小腸がnative small bowel lengthの10%に満たない場合を超短腸(ultra short bowel)とよぶ。実際の残存小腸長に関しての明確な定義はないが,10~25 cm以下の報告例が多い1)。20世紀後半には超短腸症(以下,本症)患児死亡率は43%前後とされていたが,今世紀以降も18~47%といまだ生命予後は厳しい1〜3)。本症では有効な治療法は定まっておらず,テイラーメイドな管理が求められている。
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