2）乳児期の食事摂取基準

　乳児期は，代謝や身体活動に加えて成長・発達のためにより多くの栄養摂取が必要という特徴がある。また，栄養素の多くを蓄積できず，消化・吸収・代謝機能が発達途上であることも念頭に置いた栄養管理が重要である。我が国におけるエネルギーと各栄養素の摂取量の基準は，厚生労働省により「日本人の食事摂取基準」として乳児期を含めた年齢区分別・性別にまとめられ，5年に1回改定されている。最新の2020年版は厚生労働省のWebサイトよりダウンロードが可能である1）。なお，乳児期の摂取基準については2015年版以降に新たな知見が得られておらず変更されていない。