日本人の食事摂取基準(2015年版)

食事摂取基準は,かつて栄養所要量と呼ばれていたもので,厚生労働省が定め,わが国の栄養や食事に関するすべての業務の基本となるガイドラインである.この食事摂取基準が,｢日本人の食事摂取基準(2015年版)｣として改定され,発表された.今回の食事摂取基準は344頁あり,巻末に添えられた2つの参考資料まで含めると440頁にも及ぶ.今回の改定における最大のポイントは,｢食事摂取基準を使うための科学が詳述された｣こと,もうひとつは,｢一次予防(発症予防)｣に加えて｢重症化予防｣も視野に入れて策定されたことであろう.