特集 神経線維腫症1型(Recklinghausen病)の病態と治療:小児外科医のかかわり・役割
Neurofibromatosis type 1を合併した小児後腹膜悪性神経鞘腫の1例
星野 論子
1
,
藤代 準
1東京大学医学部附属病院 小児外科
キーワード:
腫瘍-多発性原発
,
神経鞘腫
,
後腹膜腫瘍
,
神経線維腫症1型
,
腹部CT
Keyword:
Neurofibromatosis 1
,
Retroperitoneal Neoplasms
,
Neoplasms, Multiple Primary
,
Neurilemmoma
pp.1242-1245
発行日 2019年12月25日
Published Date 2019/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2020178316
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13歳男児。生後6ヵ月よりNeurofibromatosis type 1(NF1)と診断され、経過観察中であった。今回、左下腹部痛、腹部膨満、嘔吐、発熱を主訴に近医を受診し、CTにて後腹膜腫瘍と左水腎症を指摘され、当院へ紹介となった。当院では左後腹膜腫瘍摘出術を行い、臨床経過および病理組織学的所見より、NF1を合併した小児後腹膜悪性神経鞘腫(MPNST)と診断された。しかし術後、右下腹部と肝門部にMPNST再発を認め、化学療法を行うも効果なく、徐々に全身状態の増悪、免疫不全、循環不全が進行し、術後1年で死亡となった。
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