発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017380370
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68歳男。1年前、進行直腸癌に対し当科で腹腔鏡下切除術を行い、病理診断は中分化型管状腺癌(tub2),pT4a,ly2,v2,pN3[主リンパ節(253)転移陽性],M0,pStage IIIbであった。今回、CT検査で腹部大動脈前面に17mm大の腫瘤を認め、リンパ節再発の疑いで摘出手術を行った。術中所見は上腸間膜静脈(SMV)の背側に腫瘤を触知し、SMVの右側で腸間膜を切開してSMVにテーピング、牽引しながら腫瘤の周囲を剥離していくと、血管壁への浸潤なく比較的容易に摘出することができた。摘出標本の肉眼所見は割面が径17mmで弾性軟の線維性被膜を有する腫瘤であり、病理組織所見から神経鞘腫と診断した。
©Nankodo Co., Ltd., 2017