研究
小児外科開業医として経験した小児外科トランジション症例の検討
川口 文夫
1
,
古田 繁行
,
大山 慧
,
川口 拓哉
,
川口 皓平
,
北川 博昭
1栗木台かわぐちクリニック 小児外科
キーワード:
Crohn病
,
Hirschsprung病
,
回腸疾患
,
食道閉鎖症
,
腸閉鎖症
,
漏斗胸
,
小児医療から成人医療への移行
,
小児外科
Keyword:
Hirschsprung Disease
,
Ileal Diseases
,
Esophageal Atresia
,
Funnel Chest
,
Crohn Disease
,
Intestinal Atresia
,
Transition to Adult Care
pp.1250-1255
発行日 2019年12月25日
Published Date 2019/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2020178317
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当科で経験した思春期・成人期トランジション症例6例を検討した。年齢は18~38歳で、男性5例、女性1例であった。症例1の漏斗胸は4歳時に有茎胸骨翻転術を施行し、術後経過は良好で、現在は社会人である。症例2のCrohn病は、12歳時より増悪を繰り返し、入院治療と5-ASA製剤の内服治療を継続していたが、現在は安定し、海外勤務会社員である。症例3の先天性回腸閉鎖は、新生児期の離断型回腸閉鎖の術後経過に問題はなく、現在大学生である。症例6のHirschsprung病は、新生児期に腹腔鏡下結腸pull-through術を施行し、現在高校生となった。症例4のHirschsprung病は術後腸閉塞を繰り返し、現在は内服薬継続で安定し、農業に従事している。症例5の先天性食道閉鎖症状は、術後長期間胃食道逆流症状が継続し、逆流防止術を行い、術後は症状が安定し、現在は介護職につき、結婚、出産した。
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