特集 母斑・母斑症UP DATE
結節性硬化症
岡西 徹
1
1聖隷浜松病院てんかんセンター・小児神経科
キーワード:
診断基準
,
フォローアップの仕方
,
エベロリムス
,
ラパマイシン
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診断基準
,
フォローアップの仕方
,
エベロリムス
,
ラパマイシン
pp.1195-1204
発行日 2017年9月1日
Published Date 2017/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000172
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結節性硬化症(TSC)はTSC1・TSC2 遺伝子の機能喪失変異により多臓器に過誤組織・過誤腫を発症し,それぞれの臓器に特徴的な病変を呈する神経皮膚症候群である.1880 年に最初に報告された以後,診断精度の向上,原因遺伝子の発見,分子病態の解明,検査法と治療法の発展,mTOR 阻害薬の登場を経てTSC の診療は劇的に進歩してきている.小児科領域では中枢神経症状(てんかん,発達遅滞,発達障害),心横紋筋腫,腎血管筋脂肪腫,顔面血管線維腫が問題となりやすいが,包括的・長期的な視点に立った診療を行うためには全体像の把握が必要である.患者の病状に応じた適切な時期における必要な検査と治療が望まれる.
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