Japanese
English
症例
ADAR遺伝子に新規変異が認められた遺伝性対側性色素異常症の母子例
Dyschromatosis symmetrica hereditaria harbouring a novel ADAR gene mutation:cases of mother and son
澤井 康真
1
,
神﨑 美玲
1
,
南 圭人
1
,
須田 安由美
1
,
齊藤 亨
2
,
鈴木 民夫
2
,
川内 康弘
1
Yasumasa SAWAI
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Yoshihito MINAMI
1
,
Ayumi SUDA
1
,
Toru SAITO
2
,
Tamio SUZUKI
2
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2山形大学医学部附属病院,皮膚科
キーワード:
遺伝性対側性色素異常症
,
色素異常症
,
常染色体顕性遺伝
,
ADAR遺伝子
,
遺伝子解析
Keyword:
遺伝性対側性色素異常症
,
色素異常症
,
常染色体顕性遺伝
,
ADAR遺伝子
,
遺伝子解析
pp.1699-1702
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004868
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発端者は5歳,男児。3歳頃から顔面に雀卵斑様の色素斑が出現し,しだいに手背や足背に点状の色素斑と脱色素斑が多発した。体幹に皮疹はなく,光線過敏症や神経症状の合併はなかった。家族歴として母親に同症があり,顔面の色素斑に対してレーザー治療歴があった。そのほか,母方祖父,異父姉をはじめ,3世代にわたり少なくとも9名に同様の皮疹がみられた。遺伝子解析の結果,発端者と母の両者においてADAR遺伝子に新規欠失変異c.2635_2639delGAGGA(p.E879Hfs*28)がヘテロ結合性に検出され,遺伝性対側性色素異常症と診断した。本症は,臨床的に他の色素異常症や色素性乾皮症などとの鑑別がしばしば困難であり,確定診断のためには遺伝子解析が有用である。
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