症例
腎部分切除術から1ヵ月以上経過した後に発見された腎仮性動脈瘤の2例
川村 謙士
1
,
宮山 士朗
,
山城 正司
,
櫻川 尚子
,
吉田 未来
,
永井 圭一
,
遠山 純
,
山本 秀和
1浜松医科大学 放射線科
キーワード:
デジタルサブトラクション血管造影
,
術後合併症
,
腎細胞癌
,
腎臓切除
,
塞栓術
,
腹腔鏡法
,
動脈瘤-偽性
,
コイル
,
腎動脈瘤
,
腹部CT
Keyword:
Carcinoma, Renal Cell
,
Embolization, Therapeutic
,
Nephrectomy
,
Laparoscopy
,
Postoperative Complications
,
Angiography, Digital Subtraction
,
Aneurysm, False
pp.1157-1161
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017017043
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腎部分切除術から1ヵ月以上経過した後に発見した腎仮性動脈瘤の2例を経験した。症例1は76歳男性で、胃癌に対し幽門側胃切除、大腸癌に対し内視鏡的粘膜切除、左腎腫瘤に対しては腹腔鏡下左腎部分切除を施行し、乳頭状腎細胞癌の診断を得た。1年3ヵ月後のCTで乳頭状腎細胞癌を疑い、開腹下に腎部分切除術を施行し、病理学的に乳頭状腎細胞癌と診断した。術後35日後に突然肉眼的血尿が出現した。腎仮性動脈瘤を疑い緊急で血管造影を施行し、右腎動脈からのDSAにて背側枝末梢に仮性動脈瘤を認めた。TAE後の右腎動脈DSAで瘤の消失を確認した。症例2は44歳男性で、健診の腹部US検査で右腎腫瘤を指摘された。ダイナミックCTで腎細胞癌の疑いで腎部分切除術を施行し、病理学的に腎細胞癌と診断した。122日後に施行したダイナミックCTで腎仮性動脈瘤を疑い、直ちに血管造影を施行した。下腎動脈からのDSAにて下極に仮性動脈瘤と動静脈瘻を認めた。塞栓術4日後のダイナミックCTで仮性動脈瘤の血栓化を確認した。
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