症例
CTで偶然発見された骨盤腎の1例
夕永 裕士
1
,
小山 司
1公立八鹿病院 放射線科
キーワード:
胃腫瘍
,
腎石灰沈着
,
腎嚢胞
,
偶発的発見
,
骨盤腎
,
腹部CT
Keyword:
Nephrocalcinosis
,
Stomach Neoplasms
,
Incidental Findings
,
Kidney Diseases, Cystic
pp.1151-1155
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2017017042
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は50歳代男性で、心窩部痛で受診し、上部消化管内視鏡検査で胃癌が疑われた。腹部単純CTで骨盤内に80×42×60mmの腫瘤を認めた。腫瘤は分葉状で均一な強い造影増強効果を呈し、内部に嚢胞を認めた。嚢胞内背側には半月状の石灰化がみられた。腫瘤腹側には陥凹部を認め、そこから膀胱に連続する管状構造がみられた。また、正常部位に左腎を認めなかった。その特徴的な形状より骨盤腎と診断した。胃癌の手術を施行したが、骨盤腎については合併症もなく腎機能異常も認めなかったため無治療で経過観察となった。
Copyright © 2016, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.