症例
小児内側楔状骨化膿性骨髄炎の1例
徳武 克浩
1
,
水野 正昇
,
奥井 伸幸
,
羽賀 貴博
,
山内 一平
,
渡邉 健太郎
1四日市市立四日市病院 整形外科
キーワード:
Ceftriaxone
,
C-Reactive Protein
,
X線診断
,
骨髄炎
,
MRI
,
鑑別診断
,
足根骨
,
白血球計数
,
Teicoplanin
,
Cefditoren
,
Meropenem
Keyword:
Ceftriaxone
,
C-Reactive Protein
,
Diagnosis, Differential
,
Leukocyte Count
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Osteomyelitis
,
Radiography
,
Tarsal Bones
,
Meropenem
,
Cefditoren
,
Teicoplanin
pp.131-134
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00767.2016180770
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2歳5ヵ月男児。特に誘因なく左足の痛みを訴え受診となった。軽度の跛行がみられたが、単純X線像と理学所見では異常所見はなく、採血でも軽度の炎症反応を認めるのみであった。鎮痛剤とシーネ固定にて経過観察としたが、その後、徐々に足部内側部に軽度の腫脹と圧痛が出現し、初診より4日後に再診となった。蜂窩織炎を疑い、セフジニルの内服で経過観察としたが、初診より2週後の外来では炎症反応の改善傾向が認められるも、跛行や理学所見とも改善はなく、精査加療目的で入院となった。足部MRIでは足底部中心にT1強調像で低信号、T2強調像で高信号のびまん性の炎症を疑う所見がみられ、楔状骨骨端核にも炎症が認められた。そこで、セファゾリン点滴とクーリングを開始し、抗菌薬のメロペネム、テイコプラニンへの変更を行なったところ、速やかに解熱し、局所所見も改善傾向となった。以後、セフトリアキソンに変更後も再燃はなく炎症反応の正常化を確認して、セフジトレン内服にて退院となった。尚、2ヵ月経過の単純X線像では内側楔状骨骨端核は消失、MRIで楔状骨の炎症を疑う所見の改善を確認して抗生剤の内服を中止した。
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