臨床室
長母趾屈筋腱に沿って波及した化膿性足関節炎に対する鏡視下手術の1例
西原 淳
1
,
河野 稔文
,
新美 塁
,
河野 稔彦
1富田浜病院 整形外科
キーワード:
Ceftriaxone
,
C-Reactive Protein
,
ドレナージ
,
Minocycline
,
X線診断
,
関節炎-感染性
,
関節鏡法
,
MRI
,
足関節
,
白血球計数
,
Trimethoprim-Sulfamethoxazole
,
滑膜切除
,
長母趾屈筋
,
関節穿刺
Keyword:
Arthrocentesis
,
Arthritis, Infectious
,
Arthroscopy
,
Ankle Joint
,
Ceftriaxone
,
C-Reactive Protein
,
Drainage
,
Leukocyte Count
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Minocycline
,
Radiography
,
Trimethoprim, Sulfamethoxazole Drug Combination
pp.46-49
発行日 2016年1月1日
Published Date 2016/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2016136616
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66歳男。左足関節痛を主訴に、近医にて穿刺排膿、抗生物質の点滴投与を10日間受けるも改善せず、当院を受診した。受診時、血液検査ではCRPの上昇を認め、単純X線では明らかな関節裂隙の狭小化はなく、MRI所見より長母趾屈筋腱に沿って波及した化膿性足関節炎と診断した。セフトリアキソンナトリウム水和物の点滴投与を開始し、発症後14日目に鏡視下洗浄・ドレナージを行った。術前、術後ともに生検培養は陰性で、術後はセフトリアキソンナトリウム水和物を継続し、術後1週でミノサイクリン塩酸塩の点滴を追加した。術後1ヵ月で症状は軽快し、ST合剤の内服に変更したが、CRP陰性化には術後2ヵ月を要した。術後4ヵ月で疼痛なく歩行可能となり、腫脹も軽減したため、内服終了とした。
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