発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016187535
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34歳男。右肩痛、発熱を主訴に、精査加療目的で当科入院となった。入院時、炎症反応高値であったが、白血球増加を認めず、著明な甲状腺機能亢進症を伴っており、発熱の原因として菌血症と甲状腺機能亢進の両方を考え、抗生物質・propranolol・thiamazoleの投与を開始した。その後、血液培養塗抹にてグラム陽性菌球を確認し、Gaシンチグラフィーにて右大腿骨と右第1肋骨に集積を認めたため、化膿性骨髄炎と診断された。抗生物質をceftriaxoneからcefazolinに変更するも2日後から症状が再発し、高熱と右肩の激痛を認めた。最終的にlevofloxacin、rifampicinの併用にて症状の改善が得られ、その後の経過は良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016