人工関節置換術-最新の知見
人工関節の臨床成績(中~長期含む) 股関節の人工関節 可及的骨温存を目的とした臼蓋形成的塊状骨移植併用セメントレス人工股関節全置換術
柁原 俊久
1
,
佐藤 昌明
,
石田 崇
,
丹羽 陽治郎
,
蜂谷 將史
1横浜南共済病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
自家移植
,
寛骨臼
,
股関節脱臼
,
股関節脱臼-先天性
,
骨移植
,
再手術
,
術中合併症
,
大腿骨頭
,
変形性股関節症
,
集学的治療
,
治療成績
,
股関節置換術
,
セメントレス人工関節
,
臼蓋形成不全
,
ソケット(人工器官と補綴物)
Keyword:
Acetabulum
,
Combined Modality Therapy
,
Femur Head
,
Hip Dislocation
,
Hip Dislocation, Congenital
,
Intraoperative Complications
,
Radiography
,
Reoperation
,
Transplantation, Autologous
,
Osteoarthritis, Hip
,
Bone Transplantation
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.163-168
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270823
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臼蓋形成不全に伴う二次性変形性股関節症に対しgolf club head型に採型した自家大腿骨頭塊状骨移植併用セメントレス人工股関節全置換術を行った105例120関節(手術時平均年齢60.7歳、平均観察期間7年)について、手術手技の概要と中期成績を報告した。日本整形外科学会股関節機能判定基準(JOAスコア)は術前平均44点から最終経過観察時平均92点に改善し、合併症は術中大腿骨近位部骨折2関節、皮下膿瘍1関節、脱臼5関節、スクリューヘッド周囲の異所性化骨形成3関節であった。また、多くの症例で移植骨の部分的骨吸収を認めたものの、塊状移植骨片の圧潰は1関節のみで、ソケットの弛みによる再置換例はなかった。本法は臼蓋形成不全に伴う二次性変形性股関節症に対して自家骨を無駄なく活かし、ソケットを可及的原臼位に設置して臼蓋の再構築を図る有効な方法と考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014