人工関節置換術-最新の知見
人工関節の臨床成績(中~長期含む) 股関節の人工関節 人工股関節全置換術における術前冠状面アライメント可動性を考慮した脚延長量設定
古賀 大介
1
,
神野 哲也
,
大川 淳
1東京医科歯科大学医学部附属病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節可動域
,
関節疾患
,
股関節
,
骨長延長法
,
分散分析
,
治療成績
,
股関節置換術
,
アラインメント
Keyword:
Analysis of Variance
,
Bone Lengthening
,
Hip Joint
,
Joint Diseases
,
Radiography
,
Range of Motion, Articular
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
pp.169-172
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270824
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人工股関節全置換術(THA)前の腰椎側屈可動性、自覚的脚長差が術後自覚的脚長差に及ぼす影響を踏まえて手術計画を行った初回片側THAの術後自覚的脚長差を調査した。術前の画像上の脚長差を脚延長量とした59例(前期群)と、術前に骨盤が患側下に傾斜しかつ腰椎側方可動性が不良な症例では術前自覚的脚長差+5mm以内の脚延長量、それ以外では対側に揃う程度の脚延長量とした62例(後期群)について、患者背景、術後自覚的脚長差の経時変化、両群における自覚的脚長差を感じる症例の割合および平均自覚的脚長差を検討した結果、両群とも術後自覚的脚長差を感じる症例の割合は経時的に減少するが、後期群では術後自覚的脚長差が残存する症例の比率と平均自覚的脚長差が有意に低かった。後期群における脚延長量設定法はTHAにおける脚長設定のひとつの目安になると考えられた。
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