人工関節置換術-最新の知見
人工関節の臨床成績(中~長期含む) 股関節の人工関節 初回人工股関節全置換術50~100例経験者の手術時間、術中出血量、インプラント設置の指導医との比較
高柳 聡
1
,
平川 和男
,
齋藤 彰
,
落合 俊輔
1湘南鎌倉人工関節センター 整形外科
キーワード:
医師
,
変形性股関節症
,
医師臨床研修
,
最小侵襲手術
,
失血-外科
,
治療成績
,
臨床能力
,
人工股関節
,
股関節置換術
,
手術時間
Keyword:
Clinical Competence
,
Hip Prosthesis
,
Internship and Residency
,
Physicians
,
Osteoarthritis, Hip
,
Blood Loss, Surgical
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Hip
,
Minimally Invasive Surgical Procedures
,
Operative Time
pp.159-162
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270822
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人工股関節全置換術(THA)を50~100例経験した研修医と指導医の手術習熟度を検証した。対象は臼蓋形成不全に続発した二次性変形性股関節症に対する初回THA 118関節であり、指導医2名が行った69関節(指導医群)と研修医3名が行った49関節(研修医群)について、手術時間、術中出血量、インプラント設置状況、周術期合併症を調査した結果、指導医群では手術時間が有意に短く、術中出血量は有意に少なかった。また、カップ外方開角40°±10°、ステム内・外反-5°~2°を許容範囲としてインプラント設置の正確性を比較した結果、カップ設置には有意差を認めたが、ステム設置に有意差はなく、術中骨折、術後早期の脱臼、深部感染、新たな治療を要する症候性深部静脈血栓症・肺塞栓症の発生は両群ともなかった。手術時間、術中出血量、カップ設置の正確性が技術習得の指標になりうると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2014