発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016119605
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12歳男児。右下腹部痛を主訴に当院小児科救急外来を受診し、急性腸炎として入院し抗生物質投与を開始した。入院3日目に腹痛は軽快したが、CRPの上昇を認め、CT検査にて盲端の腸管、周囲の炎症性変化を認めたため当科転科となった。腹部造影CT所見より重複腸管またはMeckel憩室の炎症による腹膜炎と診断し、入院10日目に単孔式腹腔鏡補助下に手術を施行した。手術所見では回腸末端から20cmの部位に頸部が細く先端が盲端となっており、回腸腸間膜側に腸間膜を有する重複腸管を認め、先端付近に球状の腫瘤も認めた。腫瘤が口側の回腸と癒着していたため、癒着部位を含めて回腸部分切除術を行った。病理診断は多発性回腸重複腸管であった。術後10日目に軽快退院した。
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