発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015339731
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50歳代女。腹痛、嘔吐を主訴とした。腫瘍による腸重積の疑いで紹介受診し、腹部造影CTでは上行結腸に回腸から盲腸が広汎に陥入した腸重積を認め、陥入回腸壁の肥厚が目立つ部位を認めたことから、小腸腫瘍による腸重積と診断した。内視鏡による整復は不可能であり、緊急手術を行いHutchinson手技による整復を試みるも不可能であったため、回盲部切除術を行ったところ、腫瘍は亜有茎性の粘膜下腫瘍で、病変を構成する細胞は異型のない紡錘形間質細胞であり、小血管が豊富でリンパ球、好酸球とマスト細胞の浸潤を認めた。また、免疫染色ではCD34、CD117、S100、α-SMAはいずれも陰性であったことから、炎症性線維性ポリープ(IFP)と診断した。
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