発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016298062
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20歳代の男性。自動車運転中にスリップし横転後、下腹部痛を訴え、著者らの施設へ救急搬送となった。所見では腹膜刺激症状はなく、超音波検査でも明らかな液体貯留を認められなかった。帰宅となるも、数時間後に近医を受診し、腹部造影CTで腹腔内出血を認め、経過入院となった。症状の増悪や貧血の進行はなく、翌日には退院となったが、受傷2ヵ月目頃より腹痛、腹満が続き、受傷後128日目にCTでイレウスと診断された。以後、受傷より131日目に手術目的で著者らの施設へ紹介となり、臨床経過および腹部造影CT所見から鈍的外傷後の小腸狭窄による腸閉塞と診断された。対処として受傷後137日目に単孔式腹腔鏡補助下小腸部分切除術を施行したところ、経過は良好で、患者は術後20日目に退院となった。
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