発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012214242
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68歳女。下血を主訴とし、ダブルバルーン内視鏡にて回腸末端より約80cm口側に潰瘍を伴う約2cmの粘膜下腫瘍を認め、小腸造影で病変は立ち上がり急峻、表面に陥凹を伴う半球状隆起として描出された。腹腔鏡補助下小腸部分切除術を施行し、病理学的に粘膜下層~筋層に潰瘍を伴う充実性腫瘍で、腫瘍細胞は類円形から紡錘形の核を有し、交叉しながら束状に増殖し、壊死像、柵状構造を認めた。免疫染色ではKIT陽性、平滑筋アクチン一部陽性、CD34、デスミン、S-100蛋白陰性、MIB-1<1%で、gastrointestinal stromal tumorと診断された。術後経過は良好で、4年経過時点で再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2012