発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007209506
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51歳男。24歳時に胃潰瘍になり内服治療を受け、40歳時に食事とは関係なく、繰り返す心窩部鈍痛を認めたが治療しなかった。就寝中に心窩部激痛を認め、目覚め食物残渣を2回嘔吐した。心窩部痛が続くため救急搬送された。血圧136/106mmHgで脈拍72/分で顔面は苦悶様、冷汗を認めた。腹部は心窩部から左季肋下部に圧痛を認めたが筋性防御はみられなかった。腹部エコーで横隔膜下腔に少量液体貯留、腹部造影CTで造影剤漏出点が確認され膵嚢胞内、網嚢内と両側横隔膜下腔に液体貯留を認めた。出血性膵仮性嚢胞破裂に伴う腹腔内出血と診断し緊急開腹術を施行した。術前術中の大量出血のため呼吸不全・腎不全・循環不全・DICなどを併発した。レスピレータを装着しレスピレータ管理となり術後17病日にICUを退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007