発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017239796
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68歳男性。ペースメーカ植込み後の経過観察中、胸部X線像にて右中肺野に異常陰影を指摘され、前医を受診、CT上で右上葉S3に直径17mm大の結節影と、気管支鏡検査による擦過細胞診で異型細胞を認め、手術目的で紹介受診となった。胸部X線所見では右中肺野に小結節影を認め、胸部CT所見では右上葉S3に胸膜陥入像とスピクラを伴う直径17mm大の結節影を認めた。FDG-PET所見ではS3結節および新たな結節にも集積を認め、葉間には数mm大の小結節を認めた。以上より、右肺癌、胸膜播腫を疑い、確定診断を兼ねて手術を施行した。右上葉切除術+中下葉部分切除術を施行した結果、病理組織学的所見で腫瘍性変化はなかったが、細気管支を中心とする炎症から器質化肺炎像が周囲に広がり、葉間部小結節にも器質化肺炎像が認められ、器質化肺炎と診断された。術後6日目にドレーン抜去し、術後9日目に軽快退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016