小型肺癌の治療戦略とその成績
2cm以下の小型肺癌例におけるFDG-PET検査の有用性 縮小手術の可能性に関する検討
中野 智之
1
,
遠藤 俊輔
,
光田 清佳
,
遠藤 哲哉
,
手塚 康裕
,
金井 義彦
,
大谷 真一
,
山本 真一
,
手塚 憲志
,
長谷川 剛
,
石川 成美
,
齊藤 紀子
1自治医科大学 呼吸器外科
キーワード:
胸膜腫瘍
,
腫瘍侵入性
,
リンパ行性転移
,
腺癌
,
肺腫瘍
,
肺切除
,
血管腫瘍
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
腫瘍量
,
陽電子放射型断層撮影
,
Standardized Uptake Value
Keyword:
Adenocarcinoma
,
Lung Neoplasms
,
Lymphatic Metastasis
,
Neoplasm Invasiveness
,
Pleural Neoplasms
,
Pneumonectomy
,
Fluorodeoxyglucose F18
,
Vascular Neoplasms
,
Tumor Burden
,
Positron-Emission Tomography
pp.21-24
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012214651
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
2cm以下の小型肺癌例におけるFDG-PET検査の有用性について、縮小手術の可能性から検討した。肺葉切除術または肺区域切除術を施行した病理診断で20mm以下の原発性肺癌で、術前にFDG-PETを施行した124例を対象とした。SUVmaxのカットオフ値を2.5とすると、2.5未満は66例(陰性群)、2.5以上は58例(陽性群)で、陰性群は全例が腺癌、扁平上皮癌やその他の非腺癌はすべて陽性群であった。郭清リンパ節への転移は14例に認め、全例が陽性群であった。原発巣のSUVmaxと臨床病理組織学的因子との関係にでは、胸膜浸潤、リンパ節転移の相関関係は小さく、脈管侵襲は有意な相関を認めた。さらに腺癌に限定すると、脈管侵襲とリンパ節転移により強い相関を認めた。非腺癌に限定すると、すべての項目で有意な相関は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012