発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009358794
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64歳男。非結核性抗酸菌症のため抗結核薬を投与中、胸部CTで炎症像の中に結節の出現・増大を認めた。血液検査でCEA高値を認めたが、気管支鏡検査および喀痰細胞診検査は陰性であった。胸部CTでは右上葉に空洞性病変と結節陰影を認め、FDG-PETで結節陰影に一致して高集積を認めた。肺癌を疑い、腹腔鏡下右肺上葉切除術およびリンパ節#11郭清術を施行した。病理組織所見はPETで集積がみられた部位に白色腫瘤病変を認め、組織診断は中分化腺癌であった。周囲には非結核性抗酸菌症による乾酪壊死細胞を認めたが、結核菌は検出されなかった。リンパ節に転移はみられず、pT1N0M0、病理病期IA期であった。術後経過は良好で、第20病日に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009