発行日 2012年12月1日
Published Date 2012/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013098751
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当院で2003~2011年に無輸血での心臓・胸部大血管手術を行った15例の成績を報告した。術前後にエリスロポエチンを投与したものが6例あり、アルブミン製剤を使用したものが10例あった。手術時間の平均は320.0±59.8分、人工心肺使用時間の平均は130.2±50.3分、入院日数の平均は29.5±10.2日であった。術後合併症は無症候性脳梗塞が1例あったのみで、入院死亡例はなかった。周術期のHb値は、手術直前が12.3±1.7mg/dl、術後最低値が9.2±1.6mg/dl、退院時が11.4±0.8mg/dlであった。周術期のHt値は、手術直前が37.8±3.1%、術後最低値29.2±4.9%、退院時35.6±2.4%であった。代表例として、術前貧血が最も著明であった症例と、人工心肺時間が最も長かった症例を提示した。
©Nankodo Co., Ltd., 2012