発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010199016
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72歳男。検診で胸部異常陰影を指摘され当院を受診した。自覚症状はなく、AFPの軽度上昇のみを認めた。胸部XPで右肺門部に6年前には18mmであった境界明瞭で辺縁平滑な結節影が30mmに増大していた。CTで上大静脈、肺動脈、上行大動脈に接する径30×25mmの辺縁整で境界明瞭な内部に石灰化を伴う結節影を認めたが、リンパ節の腫大は認めなかった。増大傾向を有するため手術を施行し、胸膜直下に腫瘍を確認し胸腔鏡補助下腫瘍核出術を施行した。30×25×25mmの辺縁平滑な腫瘤で割面は充実性で乳白色を呈し、病理所見は軟骨性過誤腫と診断し悪性所見は認めなかった。経過良好で術後4日目に退院し、AFPは軽度高値を示したが関連は不明であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010